兄弟、姉妹の皆様にとり、祝福に満ちた金曜日でありますように。
以下の章句において、全能の主は次のように定めておられます。「信仰して、自分の信心に不義を混じえない者、これらの者は安全であり、(正しく)導かれる者である。」また、以下のハディースにおいて、預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、次のように述べておられます。「信頼されて、それを裏切る者は、決して信仰を成就することはないだろう。言葉にしておきながら、それを実行しない者は、決して完全な意味で敬虔であるとは言えない」。
兄弟、姉妹の皆様!
お伝えした章句においては、安全な世界を築くための二つの条件が宣言されています。第一に、信仰であります。神を信じ、その使徒を信じる信仰者とならない限り、正しい道に到達することはできません。また、自らに課された信託を守り、信頼に値する人間とならない限り、信仰の真実を獲得することはできません。信頼なくして信仰はなく、イスラムの実践も不可能であります。
第二の条件とは、安全な世界を築くためには、どのような場合においても、不正やシルク(偶像を崇拝すること)により、決して自らの信仰を汚してはならない、ということであります。正義を掲げるということは、不正を許さないということを意味します。それはこの地球と、生命、神の祝福、そして私たちを取り巻くすべての人々が、私たちに委ねられているのだということを、常に心に留めておくということを意味します。
兄弟、姉妹の皆様!
すべての預言者たちが、人類を信仰へと招きました。この世界を安全な故郷とするために、彼らには多くの困難と、厳しい試練が課されました。すべての預言者たちは、まず自らの心において、それから人生において、やすらぎとは何であるのかを経験しています。預言者ユーヌスは、「あなたの外に神はありません。あなたの栄光を讃えます。本当にわたしは不義な者でした。」と叫び、暗い海の魚の腹の中で安全を得ました。
神の友イブラーヒーム(彼の上に平安あれ)は、タウヒードゆえに炎の中へ投げ入れられたときに、神の庇護の下で平安とやすらぎを成就しました。息子イスマーイール(彼の上に平安あれ)と共に、カアバの基礎を築いたときには、彼は何よりも先に安全を祈り、主に次のように願いました。「主よ、この町を安泰にして下さい。」預言者ユースフ(彼の上に平安あれ)は、兄たちに井戸に投げ入れられたときも、自らの尊厳が損なわれたときも、常に主への信頼を持ち続けていました。彼の父ヤアクーブ(彼の上に平安あれ)と彼の母が訪れたとき、彼は喜び、次のように述べています。「もし神が御望みなら,安らかにエジプトにお入りなさい。」また預言者ムーサーは、ファラオ(フィラウン)のすぐそばにいながらにして、神の援助と保護により安全に育ったのでした。
尊敬すべき兄弟、姉妹の皆様!
私たちの愛する預言者は、タウヒードのため、み言葉を広めるために困難に立ち向かうことに一生を捧げました。ヒジュラ(移住)の際に、彼はサウル山の洞窟へ逃れ、神の加護を求めました。わびしい洞窟の中に潜んでいてさえ、「悲しむことはない!本当に、神は私たちと共におられるのだから」と告げ、忠実な友人である
アブー・バクル(神のご満悦あれ)の心に、確信をしみ渡らせたのです。彼こそは信頼に値する人ムハンマド(彼に平安と祝福あれ)であり、友からも敵からも、近い者も遠い者にも信頼された方でした。正直で純粋、彼の手も舌も、心も、誰ひとりとして傷つけられることのない、慎み深い方でした。
信仰者として私たちに課されている義務とは、連なる預言者たちの鎖に自らの手本を見出し、私たちの愛する預言者の道徳性を身につけ、信頼に値する預言者の、信頼に値するウンマの一員となることであります。信仰と、全能の主が私たちに授けたもうものを守ることこそ、信頼を得るための鍵であることを、忘れすないようにしましょう。