東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「玉座の陰で守護の吉報を受ける若い人たちについて」

尊敬すべきムスリムの皆様!
若い人たちには、限りない夢と活気があります。身体も精神も、また自我も理想も、常に流動的です。生きていくにあたり、知るべきことすべてに疑問を投げかけます。自分自身についても問い続けます。生きる意味を見出さずにはおれないからです。そのため彼らは批判し、議論し、抵抗し、制限されることを拒みます。

親愛なる信仰者の皆様!
アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、若い人たちを理解し、未来のために彼らを育むのにもっともすぐれた案内役です。彼の人生には、いつでも若い人たちが占める特別な場所がありました。愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、若い人たちのために時間を割き、彼らの話を聞き、彼らの考えを尊重しました。彼らとの対話は誠実であり、彼らのことを信頼していました。彼はまだ若いムスアブ・イブン・ウマイル(主のご満悦あれ)を、伝教者として自分よりも先にマディーナに派遣しました。ヒジュラの間、自分が預かっていた物品を若い教友のアリー(主のご満悦あれ)に手渡し、所有者に返すようにしました。イエメンのカーディーとしてムアーズ・イブン・ジャッバールを、軍の司令としてウサマ・イブン・ザイドを任命するなど、複数の若い教友を重要な地位につけました。

親愛なるご両親の皆様!
私たちの子どもたちに模範を示し、主(スブハーナ ワ タアーラー)に従う道において手助けしましょう。彼らが罪に引きずり込まれたり、誰かの悪い目的のために利用されたりすることのないようにしましょう。いつでも子どもたちを信頼しましょう。彼らが、自分は大切にされ、信頼されていると感じられるようにしましょう。私たちの信頼がある限り、若い人たちは預言者イブラーヒーム(主のご満悦あれ)のように、虚偽に対して断固として立ち向かうことでしょう。預言者ユースフ(主のご満悦あれ)のように、良識をもって人類への模範を示すことでしょう。マルヤム(主のご満悦あれ)のように、感謝、忍耐、貞節、そしてアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)への信頼を抱き続けることでしょう。やがて彼らは、主(スブハーナ ワ タアーラー)に対する崇拝を通して喜びと平安を得、審判の日、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の玉座の陰で守護の吉報を告げられることでしょう[i]

親愛なる若い兄弟、姉妹の皆様!
若さとは、信託として私たちに委ねられていることを忘れないようにしましょう。どこで・どのように青春を過ごすのか、注意を払いましょう。後悔が何の役にも立たない審判の日に備えて、これからの人生を見直しましょう。私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)のご承認に従い、人生におけるもっとも高みを目指しましょう。

金曜礼拝のホトバを、主への揺るぎない信仰を持っていたアスハーブ・アル=カハフ(洞窟の仲間)に対する全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の称賛をもって終わります。「われらはあなたに、真理をもって彼らの物語を語ろう。彼らは主を信じる若者であった。それゆえわれらは、彼らへの導きをさらに深めた」[ii]

[i] Bukhari, Adhan, 36.
[ii] Kahf, 18/13.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「玉座の陰で守護の吉報を受ける若い人たちについて」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)