東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「額に汗し、ハラールな収入を得ること」

「額に汗し、ハラールな収入を得ること」

尊敬すべきムスリムの皆様!
先に朗読した章句の中で、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。「アッラーがあなたがたの糧とした、合法な良いものを食べなさい。そしてアッラーを畏れなさい。あなたがたは、その信仰者なのだから。」1
ハディースの中で、私たちの預言者ﷺは次のように語っています。「誠実で信頼できる商人は、預言者たち、真実な人たち、そして殉教者たちと共にある。」2

親愛なる信仰者の皆様!
「アル=ラッザーク」である私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)は、そのしもべたちに数えきれない祝福を授けてくださいました。しもべたちには、ハラールで清浄な糧を求め、ハラームから遠ざかるよう命じておられます。主(スブハーナ ワ タアーラー)は、ハラールな方法で生計を立て、誠実な暮らしを送るために、額に汗して努力するようしもべたちに勧めています。実際、クルアーンにおいて主(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。「……アッラーの御許に糧を求め、仕え、感謝しなさい。あなたがたは、その御許へ帰されるのだから。」 3

親愛なるムスリムの皆様!

ハラールな所得とは、公正かつ誠実な努力と働きによって得られる祝福こそ「最高の糧」であると知ることです。公正さを重んじ、目先の判断をせず、言葉と行動において正直であることです。ハラールな収入とは、自分の仕事に勤勉であること、また労働者の汗が乾く間を置かずに賃金を支払うことです。人権と公共の権利を守り、尊重することです。収入と人生におけるバラカを増やすよう努めることです。

ハラールな収入を得ることは、物質的・経済的な面で成長しつつ、精神的な面を失わないことです。野心や欲望にとらわれないこと、決して誰の権利も侵害しないようにすることです。ハラールの収入とは、嘘をついたり、ごまかしたり、欺いたりすることを避け、ハラームのひとさじは胃袋を焼く炎であるとみなすことです。

親愛なるムスリムの皆様!

生活のあらゆる面と同じように、仕事や取引においても真実と正直さに基づいて行わなくてはなりません。アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)によって定められたハラールとハラームの境界を正しく守りましょう。ハラールなやり方で収入を得、ハラールなやり方ではたらき、ハラールなやり方で使いましょう。来世の幸福よりも、つかの間の現世の所有物の方を選んでしまうことのないようにしましょう。

本日のホトバを、ハディースにある預言者ﷺの警告をもって終わります。「審判の日、アーダムの子らの足はアッラーの御前から動けない。そして自分の財産について、どのように稼ぎ、どのように費やしたかを問いただされる。」4

[1] Ma’idah, 5/88.
[2] Tirmidhi, Buyu’, 4.
[3] Ankabut, 29/17.
[4] Tirmidhi, Sifat al-Qiyamah, 1.


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とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ(ひらがなとかたかな PDF)