東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「個人の権利、公共の権利」

金曜礼拝のホトバ

「個人の権利、公共の権利」

尊敬すべきムスリムの皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームは、宗教、言語、人種や性別にかかわらず、あらゆる人の権利を神聖かつ不可侵なものとして認めています。あらゆる場面、あらゆる状況において公平であること、公正であり続けること、ハラールとハラームの感覚を守ることを私たちに命じています。個人と公共の権利を尊重し、不正や抑圧に立ち向かうよう勧めています。

親愛なる信仰者の皆様!
私たちの人生全体に及ぶもっとも重要な責任のひとつは、人々の権利を尊重することです。人々の権利を尊重することは、全能のアッラーに対する信仰をなす必要な条件です。
人々の権利が社会のすべての部分に関わってくるようなら、それは公共の権利の範囲になります。公共の権利とは、現在 生きている人だけではなく、まだ生まれていない子どもたち、孤児、貧しい人々、困っている人々、見捨てられた人々の権利でもあります。
公共の権利を侵害することは大罪です。全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は、貴いクルアーンを通して次のように告げておられます。「もし詐欺をはたらけば、復活の日、その者がはたらいた詐欺も召し寄せられるだろう。」1

親愛なるムスリムの皆様!
私たちの預言者は、私たちに次のように警告しています。 「正当な権利なくして土地を独占するべきではない。さもないと復活の日、アッラーは独占した者(の首)に七つの大地をぶら下げさせるだろう。」2 ですから、善悪が明らかになり、すべての人に当然の報いが与えられ、どのような特権も持たせてもらえない審判の日に恥をかくことのないよう、個人と公共の権利を侵害することのないよう十分に避けるようにしましょう。何かしらの権利を侵害してしまったなら、必ず許しを求めるようにしましょう。

本日のホトバを、次の章句をもって終わります。 「アッラーに召されるその日を畏れなさい。そののち各人は、得てきたものに応じて十分に報いられ、不正に扱われることはない。」3

[1] Al-i ‘Imran, 3/161.
[2] Muslim, Musaqah, 141.
[3] Baqarah, 2/281.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「個人の権利、公共の権利」
とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ(ひらがなとかたかな PDF)