東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「クルアーンとスンナ、わかちがたいもの」

「クルアーンとスンナ、わかちがたいもの」

親愛なるムスリムの皆様!
全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、次のように告げておられます。「アッラーとその使徒に従う者は誰であれ、アッラーの恩寵に浴する預言者たち、真実な者たち、殉教者たち、そして行い正しい者たちと共にある。これらの者こそ、仲間としてもっともすぐれている。」1
この点について、預言者ムハンマドはこう語っています。「もっとも真実な言葉とはアッラーの書であり、もっともすぐれた導きとはムハンマドの導きである。」2

尊敬すべき信仰者の皆様!
もっとも慈悲深いお方であるアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、人間を、助けもなく世界にただ放置しておられるのではありません。しもべたちに正しい道を示すために預言者たちを遣わし、救いへと導くために啓典を下されたのです。

尊敬すべきムスリムの皆様!
貴いクルアーンは、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)から全人類への、最後の呼びかけです。それは全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の言葉や章句であり、読むことが崇拝を形作る書物です。真実を虚偽から、正しさを間違いから、そしてハラールをハラームから区別するアル=フルカーンです。
スンナとは、預言者ムハンマドの生き方、言葉、行為、そして認めたものの集大成です。クルアーンは人々に、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)への信仰を持ち、ただアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)にのみ仕えるよう命じていますが、信仰の真実について教えているのはスンナです。クルアーンは人々に、信仰に必須であるとして崇拝を命じていますが、スンナはどのように崇拝すべきかを示しています。クルアーンは良い道徳を持つよう命じていますが、スンナはそうした高潔な生活の模範として機能しているのです。

尊敬すべき信仰者の皆様!
貴いクルアーンとスンナは一体であり、分かちがたいものです。イスラームの基礎となる貴いクルアーンを、預言者ムハンマドのスンナと切り離して考えることはできません。この点について、預言者ムハンマドはホトバ・アル=ワダー(別れの説教)の中でこう語っています。 「私は、ふたつのものを後に遺してゆく。それはクルアーンと、私の規範、スンナのことである。それらに従う限り、あなた方が迷うことはないだろう。」3

親愛なるムスリムの皆様!
ですから貴いクルアーンにしっかりとすがり、またそれが命じているとおり、預言者ムハンマドのスンナに従いましょう。貴いクルアーンと、預言者ムハンマドの導きから離れないようにしましょう。アッラーの聖なる啓示であるクルアーンと、預言者ムハンマドのすぐれたスンナに沿って人生を送る世代を育てるために全力を尽くすようにしましょう。

[1] Nisa, 4/69.
[2] Nasai, Îdayn, 22.
[3] Muvatta’, Qadar, 3.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「クルアーンとスンナ、わかちがたいもの」(PDF)
とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがなとカタカナ)(PDF)