東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「知識は尊厳につながり、暴力は悲嘆につながる」
親愛なるムスリムの皆様!
朗読した章句の中で、全能の主(swt)は「アッラーは信仰者たちをいつくしんだ。御しるしを読み聞かせ、彼らを清らかにし、啓典と知恵を教えるひとりの使徒を、彼ら自身の中から立ち上がらせた。……」1 と告げておられます。
また、ハディースの中で、愛する預言者(saw)は「知識を教える者は、それに基づいて行動する者と同様の報奨を得るだろう。……」2 と語っています。
親愛なる信仰者の皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームの信仰は、学問の探求と知識の獲得を命じています。イスラームは、アッラーのお喜びにつながる知識の獲得に取り組むことを崇拝の行為とみなしています。男女を問わず、知識の獲得はすべてのムスリムにとって欠かすことのできない義務です。愛する預言者に啓示された最初の章句が、اِقْرَأْ بِاسْمِ رَبِّكَ الَّذ۪ي خَلَقَۚ 「読め、創造者たるあなたの主の御名において」3 であったという事実が、その真実を示しています。
イスラームは、善良さ、公正さ、慈悲、愛情、そして尊敬を教育と訓練の基礎としています。イスラームにおいては、読み、書くことの目的は、人類に益をもたらし、社会の発展に貢献することです。この点に関して、あるハディースにおいて、アッラーの使徒はخَيْرُ النَّاسِ أَنْفَعُهُمْ لِلنَّاسِ 「もっともすぐれた人とは、他の人びとにとりもっとも益となる人のことである」4 と語っています。
親愛なるムスリムの皆様!
クルアーンとスンナの慈悲に満ちたメッセージから遠ざかることで、残念ながら世界じゅうに抑圧と不正とが日々 増え続けています。イスラームが定義する知識、知恵、導きが薄れるにつれ、愛と尊敬は減り、暴力と憎悪が増えてゆきます。しかし、私たちの崇高な宗教であるイスラームにおいては、暴力は残酷なものであり、アッラーが禁じた重大な罪であり、他者の権利を侵害し、深刻な結果をもたらすものとみなされます。どのような状況であろうと、暴力を正当化することはできません。暴力は、誰が加害者か、誰が被害者かにかかわりなく、どのような形態であろうと容認されません。慈悲と平和の宗教であるイスラームを、暴力と一緒に語ることはできません。
今日という日は、知識、知恵、そして道徳を結びつける日です。家族や子どもたちを、有害な習慣や誤った主義主張から守るときです。現代におけるあらゆる利用可能なテクノロジーと機会とを活用し、自分の故郷と人びととを強めるときです。
この場を借りて、今日まで私たちを導いてくれたすべての師、クルアーン教室の講師、先生方を、敬意と感謝の心を込めて記念いたします。すでにこの世を去った方々に慈悲があるよう、また今も私たちと共にある方々に健康と幸福があるよう祈ります。
[1] Ali ‘Imran, 3/164.
[2] Ibn Majah, Sunnah, 20.
[3] ‘Alaq, 96/1.
[4] Quda‘i, Musnad al-Shihab, I, 365.
Prayer | Time |
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Fajr | 05:20 |
Sunrise | 06:49 |
Dhuhr | 11:51 |
Asr | 15:15 |
Maghrib | 16:54 |
Isha | 18:18 |