東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「家庭生活とクルアーンの光」

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尊敬すべきムスリムの皆様!
子どもたちとは、私たちの主(スブハーナワタアーラー)から私たちに委ねられた貴重な信託です。くもりひとつない清らかなまなざしの子どもたちは、私たちの人生において最も愛すべき祝福であり、また私たちの家庭において最も価値の高い彩(いろどり)でもあります。子どもたちは私たちの人生における神の祝福であり、私たちの心の喜びであります。
子どもたちは私たちの未来であり、アル・ラフマーン(慈愛あまねく御方)に向かって開かれた祈りの窓であります。子どもたちを、法にかなった収入によって養い、真実について教え、善い個人、善いムスリムに育てることは、私たちに課されたもっとも基本的な責任です。子どもたちの心に、アッラーと預言者に対する愛の種をまき、ためになる知識とすぐれた道徳をもって、その若い精神の成長を助けることは、私たちに課されたもっとも大切な責任です。この点について、あるとき預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は次のように語りました。 「父が子に残せるもののうち、すぐれた道徳にまさるものはない」。[1] 

親愛なる信仰者の皆様!
全能のアッラーは聖クルアーンを通して次のように告げておられます。 「アリフ、ラーム、ラー。[これは、]われらがあなた[ムハンマド]に下した啓典。あなたが主の思し召しにより、人々を暗闇から光へ、威力ある御方、称賛にふさわしい御方の道へと連れ出すために」。[2]
ですから私たちの心のやすらぎとなり、私たちのすべての努力に祝福をもたらすクルアーンをもって、私たちの人生をゆたかなものとしましょう。清らかでけがれのない子どもたちの心に、信仰、イスラム、すぐれた道徳が宿るようにするためには、私たち自身が努力をしなくてはいけません。クルアーンの光と、宗教に関する本当の知識がもたらす導きが、子どもたちから失われることのないようにつとめましょう。

[1] Tirmidhi, Birr, 33; Ibn Hanbal, IV, 77.
[2] Ibrahim, 14/1.


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