東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「聖クルアーンのもたらす精神的なあり方について」

尊敬すべきムスリムの皆様!
クルアーンはアッラー(スブハーナ ワタアーラー)の書です。もっとも美しく、またすべてが正しい言葉で構成されています。私たちのいやしの源であり、救済への導きであり、私たちを正しい道へと連れてゆこうというアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の慈悲のみわざです。この点について、次のアーヤではこのように告げられています。「人々よ。あなたがたの主から、教示がもたらされている。あなたがたの胸の中にあるものの治癒であり、また信仰者のための導きともなり、慈悲ともなるもの」。 [1]

まったく、この通りなのです。聖クルアーンは、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)による唯一無二の講義であり、それは人々を不信仰の暗闇から導きの光の中へと連れ出してくれるのです。押しつぶされそうな私たちの心に、やすらぎをもたらすアッ=ラフマーンからの声であり、安堵の吐息なのです。それは預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)が彼のウンマに遺していった、もっとも価値ある信託なのです。

親愛なるムスリムの皆様!
聖クルアーンを朗読し、正しく理解した上で、正しく生きてゆくことをこそ、私たちの人生の第一の目的としなくてはなりません。私たちの目に光を与えてくれる子どもたちが、クルアーンがかもしだす精神的なあり方に親しみ、その教えを学び、何がハラールであり、また何がハラームであるのかを知れるようにすることをこそ、私たちのもっとも大きな理想としなくてはなりません。私たちの子どもたちとは、一人ひとりが全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)からの預かりものであることを忘れないようにしましょう。クルアーンの導きとスンナに沿って育てることこそ、もっとも貴重なこの預かりものにふさわしいといえるでしょう。
本日のフトバを、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)の次のハディースによって終わります。「あなたがたの中でもっともすぐれた者とは、クルアーンを学び、教える者である」。[2]

[1] Yunus,10/57.
[2] Tirmidhi, Fadhail al-Qur’an, 15.


https://youtu.be/McZtseRkJU8

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