東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「営利目的の活動におけるハラールとハラームを意識することについて」

親愛なるムスリムの皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームは、私たちがハラールな、法にかなった方法で収入を得るよう命じています。アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の喜び、人権、、そしてハラールとハラームに対する感受性に欠けた営利活動は禁じられています。この点について、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。信じる者たちよ。同意の上での商売でない限り、あなたがたの間で、互いの財をたわむれに貪りあってはならない。また自分たち自身を殺し合ってはならない。本当にアッラーは、あなたがたにいつも慈悲深い[1]

親愛なるムスリムの皆様!
営利目的の活動における倫理に関して、イスラームにおけるもっとも重要な原則とは、誠実さと正直さです。ムスリムとは、他の人にとりその手や舌が安全な者のことです。自分のことや、自分のしている仕事を通して、いつでも他の人に信頼を与える者のことです。何を売ろうと、あるいは何を買おうと、地に足のついた正直さで行う限りアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の喜びにかなうことを知っているのです。決して、嘘やごまかしに頼ることはしません。不正や欺瞞によって得られた富など、何の益ももたらさないことを知っているからです。

親愛なるムスリムの皆様!
預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、次のハディースの中でこう語っています。「審判の日、正直で信頼できる商人は、預言者たち、行い正しい者たち、殉教者たちと共にあるだろう」。[2] ですから、つかの間のこの世で生計を立ててゆく際にも、来世の生のことを忘れないようにしましょう。ほんのひとさじ分であろうと、ハラームなものを口にすることのないよう確認しましょう。私たちの家庭に、食卓に、主の祝福がありますように。無駄遣いをせず、節度を保ち、感謝のきもちと足るを知ることが、私たちの倫理観の基礎となりますように。

[1] Nisa, 4/29.
[2] Tirmidhi, Buyu’, 4.


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