東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「かの人(彼の上に祝福と平安あれ)の遺産:並びない誠実さについて」

尊敬すべきムスリムの皆様!
本日の金曜礼拝のホトバでは、世界への慈悲として遣わされた愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)の生涯の中から、誠実さの鑑を振り返ってみましょう。

親愛なる信仰者の皆様!
何よりもまず、預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は主(スブハーナ ワ タアーラー)に自らを捧げていました。献身と崇拝、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)への専心と服従に関して、彼は決して怠ることがありませんでした。

アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の使徒は、人々に対し誠実でした。人々が現世においても、来世においても幸福になれるようにと、生涯にわたって手助けをし続けました。この点について私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)は、愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)に次のように語りかけておられます。「彼らが信仰者になろうとしないため、あなたは嘆きのあまり、自分で自分の身を滅ぼしてしまうだろう」。[1]

親愛なる信仰者の皆様!
慈悲の預言者(彼の上に祝福と平安あれ)はまた、両親に対する誠実さも価値あることとしています。ある日、ある若者が「アッラーの使徒よ、泣いている両親を振り払ってでも私はあなたの許へ来ました」と言うと、私たちの預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は次のように答えました。「彼らの許へ帰りなさい。泣かせたのと同じ分だけ、笑顔にさせてあげなさい」。[2]

親愛なるムスリムの皆様!
私たちの愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は自分の誓いを破ることなく、約束は必ず守りました。約束に誠実であることの大切さについて、彼はあるハディースの中でこう語っています。「信頼を裏切る者は、決して信仰をまっとうできない。自分の言ったことを守らない者は、完全な意味での篤信を得られない」。 [3]

親愛なる信仰者の皆様!
誠実さは信仰に根ざしており、ムスリムとしての特筆すべき性質のひとつです。今この時、光栄にも愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)のウンマの一員である私たちがなすべきこととは、彼がそうであったように誠実であることです。次のアーヤにある通り、「信頼に応じ、[羊飼いが羊を守るように]約束を守る者」[4] として生きることこそ、私たちに課された義務なのです。

[1] Shu’ara, 26/3.
[2] Abu Dawud, Jihad, 31.
[3] Ibn Hanbal, III, 134.
[4] Mu’minun, 23/8.


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