東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「過去を見つめなおし、未来を形づくることについて」

尊敬すべきムスリムの皆様!
イスラームの2代目カリフであり、正義の象徴であるウマル・ブン・ハッターブは、かつて友人たちに次のように語りました。「精算させられる前に、自ら精算をして大いなる審問の日に備えなさい。現世にいるうちに精算をしておいた者には、審判の日の精算はたやすいものとなるだろう」。[i]

親愛なるムスリムの皆様!
精算の本質とは、自分自身を知ることにあります。それはまた、自分はどこから来たのか、なぜここにいるのか、そしてどこへ行くのかを考えることを意味します。
精算は、あらゆる種類の欲望や欲求を控えることから始まります。悪い習慣や行為をやめ、また自分の罪を悔い改めて、二度と同じ過ちを繰り返さないと決心することを意味します。
こうして精算は、最終的には人を、細心の注意を払って他の人々の権利を守る、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)に完全に従うしもべたらしめるのです。

親愛なる信仰者の皆様!
聖クルアーンにおいては、次のように告げられています。「信じる者たちよ。あなたがたはアッラーを畏れなさい。明日のためにあらかじめ何をしたか、それぞれ考えなさい。そしてアッラーを畏れなさい。アッラーは、あなたがたの行いを熟知している」。[ii] このアーヤは、私たちの信仰に必要なこととして、自分自身の精算をするよう呼びかけています。私たちの創造の目的に沿った未来を計画するよう勧めています。

本日のホトバを、アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)の次のハディースをもって終わります。 「賢い人とは、自分のエゴを制し、死んだ後のことのために働く者のことである。救いがたい者とは、自分の欲望の奴隷となり、アッラーに対してはただむなしい期待を寄せるだけの者のことである」。[iii]

[i] Tirmidhi, Sifat al-Qiyamah, 25.
[ii] Hashr, 59/18.
[iii] Tirmidhi, Sifat al-Qiyamah, 25.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「過去を見つめなおし、未来を形づくることについて」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)