東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「タウバ(悔い改め):贖罪の意志について」

尊敬すべきムスリムの皆様!
全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、読みあげたアーヤを通して次のように告げておられます。「信じる者たちよ。あなたがたは心底から悔い改めてアッラーへ立ち返りなさい。そうすればあなたがたの主が、あなたがたからその悪事を消し去って、川がその下を流れる楽園へと入らせてくれることもあるだろう」。[i]
また、アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、ハディースの中で次のように語っています。「悔い改める者は、罪を犯したことのない者のようである」。[ii]

親愛なる信仰者の皆様!
人間には、常に善良で喜ばしいものの方へ向かうことが求められています。全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の命令と禁止に沿って生活を送っていても、故意か否かに関わらず、時として罪に引き込まれることもあります。なぜなら、人には善悪の両面が備わっているからです。タウバ、すなわち悔い改めという贈り物は、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)から、そのしもべに授けられた恩寵と贖罪への扉です。

親愛なるムスリムの皆様!
タウバには、自らの申し開きをし、自らの罪に対する真実、心からの悔い改めを表すことを伴います。過ちや罪に手を染めず、以降はそれらを避けていこうという意志を示さなくてはなりません。それは、自分の欲望や願望に屈しないと約束することを意味します。タウバとは、罪で汚れた自らの心の錆をとり除くことです。きれいな状態に戻した、新しく清らかな始まりのことです。それは全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)に、愛と喜びを乞うことです。

親愛なる信仰者の皆様!
サッタール(覆い隠す御方)であり、ラヒーム(慈悲深い御方)であり、ラフマーン(慈愛あまねく御方)である全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は、次のように告げて、私たちを悔い改めへと招いておられます。

「皆そろって悔い改め、アッラーに立ち返りなさい。そうすれば、あなたがたは栄えるだろう」。[iii]
ですから、単にタウバの文言を繰り返すだけではなく、心から信じて悔い改めの主に立ち返りましょう。タウバ・ナスーフ、すなわち誠実で真摯な悔い改めをもって心と魂を浄め、主(スブハーナ ワ タアーラー)との絆を深めましょう。求められるしもべになれずにいたことを、涙を流して悔い改めるようにしましょう。

[i] Tahrim, 66/8.
[ii] Ibn Majah, Zuhd, 30.
[iii] Nur, 24/31.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「タウバ(悔い改め):贖罪の意志について」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)