東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「家庭:愛、思いやり、そして信頼の場所」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句の中で、全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。「あなたがたのために、あなたがた自身の中からその伴侶を創造し、憩いを得るようにし、あなたがたのあいだに親愛と慈悲をあらしめたことも御しるしのひとつ。本当にその中には、省みる民への御しるしがある」。[i]

私たちの愛する預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、ハディースを通して次のように語っています。「あなた方のうちもっともすぐれている者とは、自分の家族にとってもっともすぐれている者のこと。そして私は、私の家族にとってこの中ではもっともすぐれた者である」[ii]

親愛なるムスリムの皆様!
家族とは、私たちの主(スブハーナワタアーラー)の比類なき力の結実として私たちに授けられた、貴重な贈り物です。社会の中核であり、動力です。誇るべきものとしてもっとも高い価値を持つ、もっとも貴重な宝物です。何が良いことで何が悪いことか、何が正しく何が間違っているか、善悪を学ぶ最初の学校でもあります。

親愛なる信仰者の皆様!
家族を家族たらしめるのは、魂どうしのつながりであり、心と心で共有する愛情です。家族であるということは、感情と知性を伴うつながりを持ち、心をひとつにすることです。自分の配偶者も子どもも、信託として預けられたのだと理解し、受け入れることです。平和な家庭生活を送るために、犠牲を払い努力するということです。

家族であるということは、しっかりとした基盤の上に家庭生活を築き、家族をつなぐ価値観をしっかりと守ることを意味します。真心と誠実さ、尊敬とやさしさの点では妥協することなく、「ムスリムの中でもっともすぐれた者」になることを意味します。それには公平で、寛容で、我慢強く、忠実であることが必要です。

親愛なるムスリムの皆様!
「暴力を締め出し、慈悲に向かって開かれた扉」を通してのみ、平和な家庭はあり得るのだということを忘れないようにしましょう。短い人生の中で、家族ほどあなたのことを気にかけてくれ、あらゆる努力を惜しまない者はいないことを思い出しましょう。家族こそ気配り、配慮、思いやりにもっともふさわしい存在なのです。

[i] Rum, 30/21.
[ii] Tirmidhi, Manaqib, 63.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「家庭:愛、思いやり、そして信頼の場所」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)