「クルアーンの朗読学習」PDF版(第1版)公開のご案内

クルアーンの朗読学習

「クルアーンの朗読学習」PDF版(第1版)公開のご案内

大切な兄弟、姉妹、友人の皆様へ

このたび東京ジャーミイ出版会より刊行の運びとなりました「クルアーンの朗読学習」PDF第1版を東京ジャーミイ・ディヤーナト トルコ文化センターHP上にて公開いたします。

「クルアーンの朗読学習」PDF版

本書はトルコ共和国宗務庁が発行するKUR’AN ÖĞRENİYORUMの日本語版です。英語・仏語をはじめとする複数の言語に翻訳され、多くの地域で使用されているタジュウィード(クルアーン読誦法)の教科書であり、段階を追って読誦の規則が身につけられるよう、わかりやすく簡潔にまとめられています。

原則として、タジュウィードを専門的に学び、かつ指導するための訓練を受けている講師との対面授業での使用を想定して制作されています。便宜上、一部の用語やアラビア文字をカタカナで表記している箇所がありますが、あくまでも補助にとどめ、実際の発音については聞き取りでの学習が必須であることにご留意ください。

以下、本書の指針を知る参考として、著者による序文から「練習の原則」の項を抜粋いたします。

練習の原則
クルアーン学習の歩みとは、専門家の指導の下に実践されるものであり、下記の点に注意が必要になります:

1) 学習の過程においては、クルアーンの朗読能力は簡単に習得できるものであることを強調しましょう。否定的な表現は慎まなくてはなりません。
2) 学習の過程を急いではいけません(朗読を始めるまでの段階を短期間で済ませてはいけません)。学習者が、クルアーンを読めるようになることの喜びを味わえるよう配慮しなくてはなりません。
3) 学習は体系的になされるべきであり、また相互に関連する項目は別々ではなく一緒に教えられなくてはなりません。例えばファトハ – 長音のファトハ – タンウィーンのファトハ、など。
4) 学びにおける個性は尊重されねばなりません。また、学習者同士が比べられることがあってはなりません。
5) クルアーン朗読の特殊性を考慮し、学習はリズミカルに進める必要があります。リズミカルな方法とは、発声の際にその音調や音律、全体の調子に注意を払い、声を効果的かつ効率的に用いることを意味します。このように、本書内で示されるインテンシブな例題は既習者と共に練習するべきでしょう。

 全能のアッラーが本書を、クルアーン学習において役立つものとしたまい、またクルアーンとの終わることのない親しみへの導きとしたまいますように。学習者、指導者が共に成功を得られますように。

クルアーン朗読の機会が格段に増すラマダーン月を目前に控え、学習者・指導者の皆様をはじめ、ご関心をお持ちの方々の一助となれば幸いです。ご意見やご指摘・ご感想も随時お待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。

なお、日本語版制作に際しては木村 風雅氏(日本学術振興会 特別研究員)よりご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

東京ジャーミイ出版会
お問い合わせ:publ at tokyocamii.org
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