東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ジャーミイとイルム(知識)」

尊敬すべきムスリムの皆様!
マッカからマディーナへの移住に際して、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)が最初に行ったこととはマスジドの建立でした。彼はまた、マスジドのとなりに日陰となる建物を建て、彼の教友たちが泊まったり、学んだりできるようにしました。教える者として遣わされた慈悲の預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、このように預言者モスク(マスジド・アン= ナバーウィー)を通して知識と崇拝をひとつにし、それをマディーナの中心としたのです。このことを考えるにあたり、最初に下された啓示は次の通りでした。「読め、創造者たるあなたの主の御名において。人間を、凝った血から創造した。読め、あなたの主はもっとも寛大な御方、筆によって教え、人間が知らずにいたことを教えた」。[i]

親愛なる信仰者の皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラムにおいては、信仰とすぐれた道徳、崇拝と礼儀の正しさ、そして知識と知恵は互いに切り離すことのできないものです。モスクは単に生活の中心、都市の中心であるだけではなく、知識と導きを橋渡しするための場所でもあるのです。全世界の主に崇拝を捧げるための場所であるモスクは、同じドームの下での一体感、連帯感、そして同胞愛といった感覚を味わわせてくれます。ミナレットからの礼拝へと招くアザーンとタウヒードへの呼びかけは、信仰と希望を強めてくれます。アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)のご承認を求めて、私たちは同じミフラーブに向かってひれ伏します。預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、アッラーのマスジドに集まって聖クルアーンを読んだり、話し合ったりする人々には、平安と慈悲が降り注ぐだろうという喜ぶべき報せをもたらしました。[ii]

本日のホトバを、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)の次のハディースをもって終わります。「アッラーにとりもっとも好ましい場所とはモスクである」。[iii]

1 Alaq, 96/1-5.
2 Muslim, Dhikr, 38.
3 Muslim, Masajid, 288.


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