東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「イスラーム:私たちが存在する理由」
親愛なるムスリムの皆様!
朗読した章句の中で、全能の主(swt)は次のように告げておられます。「……この日、われはあなたがたのために、あなたがたの宗教を完成し、あなたがたへのわれの恩寵をまっとうし、あなたがたのための宗教としてイスラームを認めた。……」1
また、ハディースの中で、私たちの預言者(saw) は、「私のウンマの一団は、常に正しい道を歩み、(敵に対して)勝利し続けるだろう。たとえ彼らを追いやろうとしても、決して彼らを害することはできない」2 と語っています。
親愛なるムスリムの皆様!
イスラームは、全能の主が私たちに授けた最大の祝福です。預言者アーダムに始まり、預言者ムハンマド(saw)によって完成に達した、アッラーがお喜びになる唯一無二の宗教です。イスラームは慈悲と愛情の宗教であり、人類の導きと向上、そして地上の再興と改善のために下されました。意識の導きとなり、魂に平安をもたらし、心を穏やかにする知識、知恵、理解の宗教です。創造の目的を教え、どのようにこの世と来世のバランスを確立するか導いてくれる生命の宗教です。
尊敬すべき信仰者の皆様!
残念なことに、私たちは、人間の価値観と道徳的な美徳が浸食され、世界的な悪がこの世をますます生きづらいものにしている時代を生きています。こうした悲観すべき風潮を前にして、ムスリムたちが解決策を見出す代わりに、主流となった文化の影響を受けて自分たちのアイデンティティを見失いつつあるのは嘆かわしいことです。あらゆる問題は私たちを絶望に導くものではありません。むしろそれらの問題は、生命を与えるというイスラームの原則を全人類に伝えるため、物質的・精神的な領域の両方においてさらなる努力するよう私たちを奮い立たせるものであるはずです。人は自分が努力したもののみを得ることはアッラーの約束であり、各人の努力はそれぞれの記録の中に示されるでしょう。3
親愛なるムスリムの皆様!
イスラームは私たちの過去、現在、そして未来です。イスラームは私たちが存在する理由であり、私たちはイスラームを通して名誉と栄光にあずかるのです。ですから、自分の欲望に従ってではなく、全能の主が命じ、アッラーの使徒(saw)が教えてくれた通りにイスラームを生きるよう努めましょう。衣服、飲食、売買や取引から、家庭生活、親戚や隣人との関係にいたるまで、人生のあらゆる瞬間と側面にイスラームの価値観を取り入れましょう。信仰、崇拝、道徳において模範的で善良なムスリムであれるよう努め、他の人びとの手本となれるようにしましょう。私たちの行動を通して他の人びとがイスラームの美しさを見出し、イスラームを愛するようにしましょう。行動や外側に現れるものにおいてイスラームを完全に体現するよう努め、美しく本物のイスラームを生きるようにしましょう。そうすれば、私たちに害をなそうとしていた人びとも、私たちの例を通して新たな人生を見つけることでしょう。私たちを通して誰かがイスラームに引き寄せられ、導かれ、もっとも美しい方法でイスラームを生き始めることが、現世と、現世にある何よりも素晴らしいことであるのを忘れないようにしましょう。
本日の金曜礼拝のホトバを、愛する預言者が別れの説教で遺した次の言葉をもって終わります。「私は2つのものを残す。これらに従えば、決して道に迷うことはないだろう。それはアッラーの書であるクルアーンと、預言者のスンナである。」4
[1] Ma’idah, 5/3.
[2] Ibn Hanbal, V, 100.
[3] Najm, 53/39,40.
[4] Muwatta’, Qadar, 3.
Prayer | Time |
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Fajr | 05:18 |
Sunrise | 06:47 |
Dhuhr | 11:53 |
Asr | 15:21 |
Maghrib | 17:00 |
Isha | 18:23 |