東京ジャーミイ金曜礼拝のホトバ 「ムスリムのあるべき姿勢」
尊敬すべきムスリムの皆様!
あるとき、高貴な教友のひとりが預言者ムハンマド(saw)にこう尋ねました。「イスラームについて、私が他の誰にも尋ねずに済むようなことを教えてください」。これに対し、アッラーの使徒(saw)は次のように答えました。قُلْ آمَنْتُ بِاللّٰهِ ثُمَّ اسْتَقِمْ 「「私はアッラーを信じます」と言い、それを堅く守りなさい」i。
簡潔で奥深いこの言葉を通して、預言者ムハンマド(saw)は、ムスリムは揺るぎない信仰と、公正な道において、堅固で高潔な姿勢を持つことを私たちに教えています。
親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
ムスリムには物事に対する姿勢というものがあります。この姿勢とは奉仕の意識であり、それは私たちの信仰を生き生きと保ち、人格を磨き、明確なアイデンティティをもたらします。どのような状況や境遇にあろうとも、この世におけるつかの間の生のために、ムスリムが崇拝の行為をおろそかにすることがあってはなりません。仕事やビジネス上の、あるいは学校や休暇といった理由で礼拝を怠るべきではありません。預言者ムハンマド(saw)は、全能のアッラーから伝えられた聖なるハディースの中で、しもべたちをアッラーに近づけ、アッラーの愛を賜れるもっとも愛される行いは、何よりも義務の礼拝であり、次いで任意の礼拝であると教えています。
親愛なる信仰者の皆様!
ムスリムには、とるべき姿勢というものがあります。それは家族や隣人との関係にはじまり、ビジネスや商取引、学校や交通・移動、その他のあらゆる日常生活に至るまで、人生のすべての側面において預言者ムハンマド(saw)の人格を模範とする姿勢です。ムスリムは全能のアッラーの御言葉 「[主の道のために]費やし、怒りを抑え、すすんで人々に親切にする者。……」ii に従い、日々の生活において、暴力ではなく愛を、怒りではなく優しさを、悪ではなく善を掲げなくてはなりません。利子、飲酒、賭博、婚外交渉、中傷、嘘といったあらゆるハラームな行いを、地獄の業火の片鱗として見なさなければなりません。
親愛なるムスリムの皆様!
今日、私たち信仰者には、真にイスラーム的な姿勢、すなわちアッラーとその使徒によって命じられた生き方が必要です。愛する預言者(saw)がハディースで述べているように、اَلْمُؤْمِنُ لِلْمُؤْمِنِ كَالْبُنْيَانِ يَشُدُّ بَعْضُهُ بَعْضًا 「信仰者たちは建物の煉瓦のようであり、それぞれが互いに支え合っている」iii のです。互いに思いやりと優しさをもって接し、互いに結びつく姿勢が必要です。世俗の利益に屈することなく、高潔で揺るぎない、信念に基づいた姿勢が必要とされているのです。重荷になるのではなく、重荷を担おうという姿勢が求められます。それは怠惰ではなく、勤勉さと生産性に特徴づけられる姿勢であり、憎しみや憤りではなく、愛と敬意をもって行動する姿勢です。つまり私たちは、崇拝において信仰を、人格において崇拝を、そして人生のあらゆる場面において人格を反映する姿勢を持つ必要があるのです。
今週のホトバを、私たちの崇高なる主からの吉報を伝える章句をもって終わります。「本当に「私たちの主はアッラーです」と言い、そののちはまっすぐであり続ける者。彼らには恐れもなく、嘆きもないだろう。」iv
[i] Muslim, Iman, 62; Ibn Hanbal, III, 413.
[ii] Ali ‘Imran, 3/134.
[iii] Bukhari, Mazalim, 5.
[iv] Ahqaf, 46/13.
東京ジャーミイ金曜礼拝のホトバ 「ムスリムのあるべき姿勢」PDF
とうきょう ジャーミイ きんようれいはい の ホトバ ムスリム の あるべき しせい PDF
| Prayer | Time |
|---|---|
| Fajr | 05:08 |
| Sunrise | 06:40 |
| Dhuhr | 11:34 |
| Asr | 14:49 |
| Maghrib | 16:28 |
| Isha | 17:54 |

