東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「家族の平穏の源 ―― 思いやりと愛情」
東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ
2025年11月7日
家族の平穏の源 ―― 思いやりと愛情
尊敬すべきムスリムの皆様!
家族とは、魂が平安を見いだす聖なる場所です。安らぎと絆を取り戻す、信頼の憩いの場です。愛情と慈しみの暖炉であり、道徳ある世代を養い、アイデンティティと人格を形づくり、高潔な社会を築きます。「あなたがたのために、あなたがた自身の中からその伴侶を創造し、憩いを得るようにし、あなたがたのあいだに親愛と慈悲をあらしめたことも御しるしのひとつ。本当にその中には、省みる民への御しるしがある。」1 この章句にあるとおり、家族とは地上における神の慈悲の現れです。
尊敬すべきムスリムの皆様!
家庭とは、多くの努力と希望によって築かれたものです。けれども今日、その家庭は数々の脅威にさらされています。逸脱した運動や誤った思想が、「自由」という名のもとに、正当ではない結びつきを家族であるかのように装い、家族の在り方を揺るがそうとしています。母親や父親、そして祖父母たちが、「快適さ」や「都合のよさ」を口実に、孤独と無関心の中へと追いやられています。デジタルプラットフォーム上の特定のコンテンツや、一部の映画・テレビ番組・広告なども、私たちの本来の性質に反し、家族の基盤に破壊的な影響を及ぼしています。しかし私たちは、次のことを忘れてはなりません。すなわち、たとえこのような逆境に直面していても、私たちは決して無力ではないということです。こうした問題への道しるべは、クルアーンの慈悲深いメッセージと、愛する預言者(saw)の模範的な人格によって育まれた、私たちの本質に立ち返ることにあるのです。
親愛なる信仰者の皆様!
ですから、愛する預言者(saw)のハディースを導きとしましょう。「あなたがたの中で最善を尽くす者とは、自分の家族に最善を尽くす者のことである。そして私は、あなたがたの中で、自分の家族にもっとも最善を尽くす者である。」2 家庭においては、礼儀正しさと優しさを保ちましょう。私たちの目に喜びをもたらす多くの子どもたちを、全能のアッラーが授けてくださった大いなる祝福、慈悲の源ととらえましょう。 「われらは人間に対し、両親には良くするようにと命じてある」3 という神の戒めに従いましょう。慈悲の翼を、年長者たちにまで広げましょう。両親の喜びを得ることが、アッラーのお喜びを得る道のひとつであることを忘れないようにしましょう。
今週の金曜礼拝のホトバを、聖クルアーンが教える次の祈りをもって終わります。「主よ、私たちの配偶と子孫の中から、目にも涼やかな[喜ばしい]ものを授けてください。私たちを、畏れる者の先導者としてください。」4
[1] Rum, 30/21.
[2] Ibn Majah, Nikah, 50.
[3] Ahqaf, 46/15.
[4] Furqan, 25/74.
| Prayer | Time |
|---|---|
| Fajr | 04:41 |
| Sunrise | 06:09 |
| Dhuhr | 11:25 |
| Asr | 15:02 |
| Maghrib | 16:40 |
| Isha | 18:02 |

