東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ムスリムとおだやかな生き方について」
尊敬すべきムスリムの皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラムは、ムスリムに対し、誠実な崇拝を持ち続けるだけではなく、良い道徳を身につけ、人々にとって親しみやすい人間になるようにと教えています。特に家族や隣人、親せき、友人とのあいだに、誠実さと公正さ、思いやりに基づいた人間関係を築くよう勧めています。
親愛なる信仰者の皆様!
預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）は、人類にとりもっともすぐれた模範です。どうすればアッラーの気高いしもべとなり、人々と仲良くなれるのか、自分自身の人生を通して私たちに教えてくれています。おだやかで優しく、品の良い方でした。礼儀ただしく、きちんとしていて、謙虚な方でした。周囲の人と人とのあいだに平安と信頼を広め、恐れや疑いを引き起こすことは決してありませんでした。家族や仲間への愛情と思いやりに満ちた心の持ち主でした。忍耐強く、寛容で、良いときでも悪いときでも、常に寛大であり続けました。そうした性質について、全能のアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）は次のようにほめたたえておられます。「あなたムハンマドが彼らにおだやかでいられたのは、アッラーの慈悲によるもの。もしあなたが手厳しく、冷酷な心であったなら、彼らは必ずやあなたの周りから散り散りになっていただろう。[i]
親愛なる信仰者の皆様!
まずは自分の妻や夫、子どもたち、それからその他すべての人々に、笑顔や良い言葉を、誠実さや寛容さを惜しむことのないようにしましょう。そうすることが私たちの、また周囲の人々の、どちらの毎日をも生きやすいものとしてくれることでしょう。
親愛なるムスリムの皆様!
最後に、殉死を遂げたアゼルバイジャンの兄弟姉妹に全能のアッラーの慈悲があるよう、またアゼルバイジャンの正当な領土の解放のためにはたらき、負傷した人々に一刻も早い回復があるよう願いつつ、本日のホトバを終わります。
[i] Al-i ‘Imran, 3/159.
