東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ムスリムのあるべき性格について」
尊敬すべきムスリムの皆様！
ムスリムのあるべき性格を形づくるもっとも重要な資質とは、現世と来世を意味あるものにするイーマーン（信仰）です。イーマーンは、アッラー（スブハーナ ワ タアーラー）に仕えるという旅において、個々人が道からはぐれるのを防いでくれます。それは永遠の幸福につながるための、最大の宝物です。
イーマーンに次いで、ムスリムの性格のしっかりとした頑丈さを保証してくれるのが、ムスリムを主（スブハーナ ワ タアーラー）へと近づけてくれる崇拝であり、また崇拝の結果としてもたらされる善良な道徳です。人間の精神性を養うこれら二つの価値こそが、その意識も心もアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）につながっているムスリムの性格の特徴なのです。ですから、ムスリムに求められているのは、イーマーンのはかりとなる崇拝と、善良な道徳とに目を向けるということです。
親愛なるムスリムの皆様！
聖クルアーンでは、次のように告げられています。「あなたがたにはすでにアッラーの使徒という、アッラーと終末の日を待ち望み、アッラーを多く想い起こす者のための最善の模範がある」。[１]
ですから、私たちに課されていることとは、預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）という模範から一瞬たりとも離れないことです。彼がそうであったのと同じく、タウヒードに基づく姿勢をとり、崇拝によって自らを育み、道徳をもって成熟してゆく必要があります。預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）の言葉にあるとおり、「誰にとってもその舌（言葉）と手（行為）が安全なムスリム」[２]になるための努力をしなくてはなりません。
本日のフトバを、全能のアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）の次の御言葉によって終わります。「『私たちの主はアッラーです』と言い、そののちは[主へと至る道に]まっすぐに立つ者たち。彼らには天使たちが下る。『<恐れることはない。嘆くことはない。あなたがたに約束されている楽園の良い報せを受け取りなさい』。」[３]
[１] Ahzab, 33/21.
[２] Ibn Hanbal, VI, 22.
[３] Fussilat, 41/30.
