東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「イスラムは清潔であるよう命じる」
尊敬すべきムスリムの皆様！
全能のアッラーは、次のアーヤを通してこう告げておられます。 「本当にアッラーは立ち返って悔い改める者を愛し、また自らを清浄に保つ者を愛する」。[１] 預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）は、ハディースの中でこう語っています。 「清潔さは信仰の半分にあたる」。[２]
親愛なる信仰者の皆様！
清潔さは人間にとり本来的に欠かせないものであり、それは自然の本質の中にも示されています。人間にふさわしいあり方とは、清潔であること、きちんとしていること、純粋であること、そして上品であることです。私たちの崇高な宗教であるイスラムは、清潔さを信仰におけるかけがえのない要素としてみなしています。ムスリムに対し、身体的にも精神的にも不純なものから自らを浄め、人生のあらゆる場面において清潔かつ純粋であるよう命じています。
親愛なるムスリムの皆様！
清潔さは、身体的にのみならず精神的にも美しさをまっとうすることを意味します。魂をすり減らし、心の鏡を曇らせてしまう精神的な不純物から距離を置き、自分自身の内側と外側の両方の世界を清らかに保つことによって、私たちは平安を成就するのです。
親愛なる信仰者の皆様！
預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）は、健康とは私たちに授けられた２つの祝福のうちのひとつであり、人々はその価値をほとんど理解していないと語っています。[３] それをうかつにも当然のように考え、そのせいで健康を害してしまった人々は、最終的にはただ後悔する以外にありません。
感染症の世界的な流行との闘いが続いている今、これまで以上に清潔さを保つことに注意を払うようにしましょう。マスクを着用し、社会的な距離のルールを守ることにより、私たちの身の回りの人々に対する敬意、愛する人々に対する愛情、アッラーに対する責任を示しましょう。公衆衛生の価値を自分のこととしてとらえましょう。対策を考えたり、定められたルールを守るのを怠ったりすることは、アッラー（スブハーナ ワ タアーラー）の御前においては望ましくないふるまいであることを忘れないようにしましょう。
[１] Baqarah, 2/222.
[２] Muslim, Taharah, 1.
[３] Bukhari, Riqaq, 1
