東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「インファーク:社会のいやし」

尊敬すべきムスリムの皆様!
私たちの全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は、次のように告げておられます。死があなたがたのうち誰かにやって来る前に、われらがあなたがたの糧としたものの中から[主の道のために]費やしなさい。さもないと主よ、もう少しだけ猶予をください。そうすれば私も慈善をなし、正しい者のひとりになりますなどと言うことになる [1]
また、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)が告げておられることについて、ハディースの中で次のように語っています。「アーダムの子孫よ、[慈善のために]費やしなさい。そうすれば、われもあなたがたのために費やそう][2]

親愛なる信仰者の皆様!
インファークとは、所有するものや財産、そしてアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)から私たちに託された祝福から、他の人びとに差し出すことを意味します。 それは困っている人々を保護し、見守り、援助することを意味します。自分の家族や親せき、隣人、広大、姉妹、すなわちすべての人びとの役に立つよう努力することを意味します。

親愛なるムスリムの皆様!
インファークは、体と心の再生につながります。私たちのエゴも財産も、インファークによって浄められます。悲しみも苦しみも、インファークを通して分かち合い、また、そうすることによりアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の御喜びを得るのです。
インファークは社会全体の再生にもつながります。それは私たちと兄弟、姉妹とのあいだの調和と平和、団結と連帯を強めてくれます。自分の兄弟、姉妹を助け、寄り添うということが、インファークと共に広まってゆきます。

親愛なる信仰者の皆様!
聖クルアーンには、次のように記されています。 乞う者も、奪われた者も、彼らの財の中から取り分にあずかっていた [3]

ですから心の平安と共に、私たちの兄弟姉妹に、その権利を行使してもらえるようにしましょう。貧しい人びと、助けを求める人びと、身寄りのない子どもたち、見捨てられた人びとを援助するようにしましょう。フィトルやザカートを通して、まずは親せきや隣人のため、それから困難にあるすべての人びとのために、自らすすんで問題の解決に取り組みましょう。 [アッラーの道のために] 自分の愛するものを費やすようになるまで、決して良いもの[報奨]は得られない、ということを忘れないようにしましょう。[4]

[1] Munafiqun, 63/10.
[2] Muslim, Zakat, 36.
[3] Dhariyat, 51/19.
[4] Al-i ‘Imran, 3/92.


https://youtu.be/yIbC0BXQeaU

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