東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「困難のとき、自らの内側に強さを探し求めることについて」
尊敬すべきムスリムの皆様！
全能の主は、クルアーンのアーヤの中で次のように告げておられます。 「信じる者たちよ。あなたがたは、忍耐と礼拝をもって助けを求めなさい。本当にアッラーは、よく耐える者と共にある」。 [１]
また、預言者ムハンマド（彼の上に祝福と平安あれ）は、ハディースの中で次のように語っています。 「困難のときに祈りを聞き届けられたいと願うなら、普段から多く祈るようにしなさい」。[２]
親愛なる信仰者の皆様！
生きているあいだは、私たちは多くの問題や悲しみ、悩みに見舞われます。私たちにふりかかる出来事は、その結果に関わらずすべてがこの世での試練の一部です。「命あっての物種」と言われますが、それでさえ実際に私たちに与えられているのは、限られた時間という枠の中でのことに過ぎません。
親愛なるムスリムの皆様！
良いときも悪いときも、私たちはアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）への愛と信頼の中に力を求めなくてはなりません。
親愛なるムスリムの皆様！
たとえ知識や理性、経験に照らしてものごとの原因を探り、あらゆる手立てをもって解決しようとつとめるムスリムであっても、アッラー（スブハーナ ワ タアーラー）に委ね、その御命令に満足することを知っておかねばなりません。逆らって過激な行動にはしるのではなく、定められたところに服従し、落ち着きをもって行動すべきなのです。恐れや不安、悲観的な考えを捨ててアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）の絶対の御意志の下に逃れるべきなのです。全能のアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）の比類なき御力、知識、知恵、援助、そして御恵みこそ、もっとも安全な逃げどころなのです。
親愛なる信仰者の皆様！
ですからムスリムは主（スブハーナ ワ タアーラー）に委ね、兄弟、姉妹と互いに助け合うことによって困難を克服できるということを忘れないようにしましょう。強く生きてゆくために、礼拝とドゥアー、熟考、そしてアッラー（スブハーナ ワ タアーラー）に委ねきることにより、自らの精神をみずみずしく保つように心がけましょう。
[１] Baqarah, 2/153.
[２] Tirmidhi, Daʻawat, 9.
