東京ジャーミイ金曜礼拝のホトバ「心の崇拝の行い方:タファックル(熟考)」

尊敬すべきムスリムの皆様！
朗読した章句において、全能のアッラー(swt)は次のように告げておられます。「立っていても、座していても、横たわっていてもアッラーを想い起こし、諸天と大地の創造について理解する者。「主よ。あなたはこれを、たわむれに創造したのではありません。あなたに讃美あれ。私たちを火炎の懲罰から救い出してください。……」¹

親愛なる信仰者の皆様！
全能のアッラー(swt)が私たち人間に授けてくださったもっとも大きな祝福のひとつが、心と理性です。それは私たちに恵まれた、すぐれた能力であり、真実と偽り、正しいことと間違っていること、有益なものと有害なものとを区別するのに役立ちます。この能力を通して、人間はアッラーの章句や御しるしを理解し、人生をより有意義なものにすることができます。彼らは悪を避け、善の方へ向かいます。

親愛なるムスリムの皆様！
タファックルとは、心と理性の果実です。タファックルとは、知識に基づき、目的を持ち、現実を理解して適切に行動するための思考のことです。タファックルを通して、私たちは自分の存在理由、アッラー(swt)に仕えることの大切さ、時間の価値、そして善行の美徳を理解します。宇宙の特別な調和と、数えきれないほどの祝福に気づき、空と大地、山と海、月と太陽、そしてすでに知られているもの、いまだ知られていないもの、無数の美の創造に込められた知恵を見出すのです。タファックルを通して、私たちは内省的な視点をもって物事を観察し、教訓を引き出し、責任の一端を引き受けるようになるのです。
預言者ムハンマド(saw)は、次のように語っています。「賢い人とは、自我を制し、自分の死後のためにはたらく者のことである。」²

[1] Al-i ‘Imran, 3/191.
[2] Tirmidhi, Sifat al-Qiyamah, 25.

とうきょうジャーミイきんようれいはいのホトバ「こころのすうはいのおこないかた:タファックル(じゅっこう)」