東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「ハラーム:アッラーとそのしもべとの間にある最大の障壁」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句において、全能のアッラーは次のように告げておられます。「また、あなたがたの舌先で嘘をつき、「これは合法である、そしてこれは非合法である」と言ってはならない。それはアッラーについて嘘いつわりをねつ造すること。……」1

また、ハディースの中で、預言者(saw)はこう語っています。「何が合法かは明白であり、何が違法かも明白である。そしてそれらの間には、多くの者が知らない、不明瞭な物事がある。それゆえ、そうした疑わしい物事から自らを守る者は、自らの宗教と名誉を守る。しかし、不明瞭な物事に陥る者は、違法な物事にも陥る。」2

親愛なる信仰者の皆様!
イスラームは、不正な利益を得るためのあらゆる道を閉ざしています。窃盗、賄賂、高利貸し、買いだめ、闇市場といった行為は人生のバラカを減らし、平和と安全を損ねるものであり、ハラームです。また、個人と公共の権利を侵害することは禁じられており、これはアッラーの御目には大きな過ちです。

イスラームは、程度の差こそあれ、搾取と抑圧の最大の手段である利子をハラームであると宣言しています。高利貸しや利子は、商業の一形態として認められるものではありません。状況が発展し、変化しようと、利子がハラームであるという事実を変えることはできません。このことについて、私たちの主(swt)の警告は非常に明確です。「[復活の日、]利子をむさぼる者たちは、悪魔に触れられた者のようにしか立つことができない。それは彼らが「取引とは、利子をとるのと同じようなもの」などと言うため。アッラーは取引を許し、利子をとるのを禁じた。……」3

飲酒、賭け事、麻薬など、健康を害し、家族を崩壊させるすべての物事はハラームです。婚外交渉や売買春、性のあいまい化など、人間性を堕落させ、家族や社会を弱体化させ、人類の未来を脅かす行為はすべてハラームです。嘘、噂話、中傷、根拠のない否定的な憶測(su’adh-dhann)といった、人間どうしの愛情を壊し、社会の連帯を損ねる悪い性質もハラームです。また、現実の生活でもハラームで罪深いことは、ソーシャルメディアやデジタルプラットフォームにおいてもハラームで罪深いこともまた事実です。

親愛なるムスリムの皆様!
残念ながら私たちは、ハラームとハラールに対する感受性が日々 薄れ、ハラームの行いが奨励され、公然となされ、プライバシーの境界が無視される時代を生きています。そうした時代における私たちの義務とは、アッラーとその使徒によって定められたハラールとハラームの基準を、細心の注意を払って遵守することです。家族や子どもたちにハラールとハラームの意識を持たせることが、私たちの義務となります。ハラームの行いが、アッラーとそのしもべたちの間の最大の障壁となることを忘れないようにしましょう。ハラールとハラームに対する感受性を失うことは、個人にとっても、社会にとっても最大の災難です。

私たちと将来の世代が、ハラールとハラームの感覚を持つ人となれるよう、全能のアッラーに祈ります。

[1] Nahl, 16/116.
[2] Bukhari, Iman, 39.
[3] Baqarah, 2/275.


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とうきょう ジャーミイ きんようれいはい の ホトバ 「アッラー の しょ と よげんしゃ の スンナ への ちゅうせい」 PDF