東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「世界に平和と中庸を」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句において、全能の主(swt)は告げておられます。「信じる者たちよ。あなたがたは一途に平安に入りなさい。悪魔の足取りをたどってはならない。本当に彼は、あなたがたにとり公然の敵。」1

また、ハディースによると、預言者(saw)は礼拝を終える際に、全能のアッラーに次のように祈っていました。「アッラーよ、あなたはアッ=サラームであり、あらゆる平安であられます。威厳と栄誉の所有者たるお方に祝福あれ。」2

親愛なるムスリムの皆様!
ムスリムは決して抑圧を許しません。決して抑圧者を支持しません。困難や苦しみに対し、鈍感であり続けたりしません。罪なき人びとに向けられる銃弾や、抑圧されている人びとに投下される爆弾をよしとする者たちのために、何ひとつ差し出すことはありません。

親愛なる信仰者の皆様!
この世を火の海にしようとするシオニストの抑圧者たちは、最初はガザで、そして今は強制的に移住させたラファで、罪なきパレスチナ人、赤ん坊、女性たちに爆弾の雨を降らせています。「平和と繁栄」を意味するラファの市街では、抑圧の炎によって人権が焼き尽くされようとしています。赤ん坊も子どもも母のぬくもりを得られず、また母もわが子のぬくもりを得られずに殉教してゆきます。世界じゅうの目の前で、単にガザやラファの市街や土地ではなく、人間の尊厳が侵害されているのです。生命、財産、名誉の不可侵性が踏みにじられているのです。抑圧されている人びとに対する人道支援さえもが阻止されています。しかし弾圧はガザとラファだけではなく、残念ながら世界の多くの地域、とりわけ東トルキスタンでも続いています。

親愛なる信仰者の皆様!
「私たちは世界に平和と民主主義をもたらす」と、詭弁を用いてイスラームの地に死をまき散らす殺人者たちとその擁護者たちは、ムハンマド(saw)のウンマの沈黙によって力を得ています。ウンマが分裂しているせいで、抑圧者の無謀さが日に日に増していることが残念でなりません。私たちの世界は今、これまでになく平和と中庸とを必要としています。この目標を達成するための道は、ムスリムの団結と、互いに対する同胞愛の絆を深めることにあります。

親愛なるムスリムの皆様!
この困難と激動の時代に、私たちの義務と責任を粘り強く果たしましょう。
وَاعْتَصِمُوا بِحَبْلِ اللّٰهِ جَم۪يعاً وَلَا تَفَرَّقُواۖ 「そしてアッラーの絆に、皆そろってしっかりとすがりなさい。離ればなれになってはならない」3  というアッラーの命令を守りましょう。抑圧に対して心をひとつにし、声をひとつにしましょう。荒れ狂う殺人者の仲間たちに反して、愛情と同胞愛を保ち続けましょう。兄弟、姉妹たちを、物質的にも精神的にも支援し続けましょう。アッラー(swt)は必ず御自らの光を完成され、地上に平和が行き渡るだろうことを忘れないようにしましょう。

[1] Baqarah, 2/208.
[2] Abu Dawud, Witr, 25.
[3] Ali ‘Imran, 3/103.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「世界に平和と中庸を」
とうきょう ジャーミイ きんようれいはい の ホトバ 「せかい に へいわ と ちゅうよう を」