東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「 ザカートを通して、同胞に祝福を」

金曜礼拝のホトバ

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句において、全能の主(swt)は 「礼拝のつとめを守り、喜捨をしなさい。あなたがたが自分自身のために送り出した善は、何であれアッラーの御許に見出されるだろう。本当にアッラーは、あなたがたのすることを見ている」1 と告げておられます。

また、ハディースの中で、預言者(saw)は「アッラーは、ただあなたがたの財を浄めるためにザカートを義務とされた」2 と語っています。

親愛なるムスリムの皆様!
裕福なムスリムにとり、ザカートという崇拝行為は任意ではなく義務にあたります。ザカートを支払うことは、本人の財産に祝福をもたらし、心の平安を育み、信仰者が楽園に入る道を切り開きます。反対に、ザカートを差し控えると、人は自らの財産への祝福を逃します。物惜しみとどん欲、強欲の奴隷となり、来世での痛ましい懲罰へと至ることになります。

親愛なる信仰者の皆様!
全能のアッラーは、聖クルアーンにおいて
وَف۪ٓي اَمْوَالِهِمْ حَقٌّ لِلسَّٓائِلِ وَالْمَحْرُومِ 「乞う者も、奪われた者も、彼らの財の中から取り分にあずかっていた」3 と告げておられます。裕福なムスリムはザカートを差し出すことにより、困っている人びとの正当な取り分を支払うという義務を果たしたことになるのです。

親愛なるムスリムの皆様!
ザカートとは、世界じゅうに善の種を蒔くことです。世界のどこにいようとも、一口のパン、一口の水を必要とする人びとに助けの手を差し伸べることです。ザカートは、困難な状況下で苦しみに耐え、生き延びるために力を尽くし、抑圧され、犠牲になっているすべての人びとに希望を注ぐものです。

ザカートは、慈悲と赦しの月であるラマダーンの間、私たちの兄弟、姉妹にイフタールとスフールの喜びを差し出すことです。主(swt)から私たちに託された、親を失った子どもたちを守り、世話をし、イードの喜びを分かち合うことです。あるハディースでは、預言者(saw)は人差し指と中指を合わせ、「親のない子の世話をする者と私は、このように楽園に入る」4 と語ったと伝えられています。

親愛なる信仰者の皆様!
私たち東京ジャーミイ・ディヤーナト財団は、「同胞にザカートの祝福を」をモットーに、寛大な方々から託されたザカートとサダカ・アル=フィトルを世界じゅうの兄弟、姉妹に配布しています。この同胞愛のキャラバンに、皆様からの支援をお願いいたします。この活動には、東京ジャーミイ・ディヤーナト財団の口座へお振込みいただくか、またはスタッフにお声がけください。領収書を発行いたします。

本日のホトバを、以下の章句をもって終わります。「自分の大切にしているものを[主の道のために]費やすようにならない限り、あなたがたは徳をなしたことにならない。あなたがたが費やしたものは何であれ、アッラーはすべて知っている。」5

[1] Baqarah, 2/110.
[2] Abu Dawud, Zakat, 32.
[3] Dhariyat, 51/19.
[4] Bukhari, Talaq, 25.
[5] Al-i ‘Imran, 3/92.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「 ザカートを通して、同胞に祝福を」

とうきょう ジャーミイ きんよう れいはい の ホトバ「ザカート を とおして、どうほう に しゅくふく を」