東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 「礼拝:私たちの目の光」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句において、全能の主(swt)は告げておられます。「あなたに啓示した啓典を復唱し、礼拝のつとめを守りなさい。本当に礼拝は、不品行や邪悪をさせないようにする。アッラーを想い起こすことこそ、もっとも大いなること。アッラーは、あなたがたがなすことについてよく知っている。」1
また、ハディースにおいて、預言者(saw)は「本当に、復活の日、しもべが最初に責任を問われる行為は礼拝についてである」2 と語っています。

親愛なる信仰者の皆様!
礼拝は盾の役割を果たし、あらゆる悪から私たちを守ってくれます。私たちの中に、数多くの前向きな習慣を育みます。礼拝の前に行うウドゥ(浄め)は、物質的・精神的な不純物から自らを清めることの大切さを教えてくれます。カアバに向き合うことは、世俗的な雑念を離れ、主(swt)の聖なる存在の御前に崇敬の念をもって立つことを表しています。「アッラーフ・アクバル」によって礼拝を始めることは、生活のあらゆる場面においてアッラーに避難を求めることの重要性をはっきりと示しています。礼拝に立つこと(キヤーム)は、自らが真実と正義に歩みを合わせる者であることを示し、不正と抑圧には反対していることを表しています。朗唱(キラート)は、クルアーンを朗読するのと同じように、その教えを人生のあらゆる側面に活かさなくてはならないことを思い出させてくれます。お辞儀(ルクウ)は、アッラーの御前にのみ頭を下げることを示し、平伏(サジダ)はアッラー(swt)に近づくことの喜びをもたらしてくれます。サラームは兄弟、姉妹に対する愛情を育み、私たちのあいだの平安と信頼を育むことを思い出させてくれます。

親愛なるムスリムの皆様!
正当な理由がない限り、ムスリムは決して礼拝をないがしろにしてはなりません。後で埋め合わせするつもりで礼拝を先延ばしにすることはできないのです。このことについて、全能の主はクルアーンにおいて告げておられます。 وَأْمُرْ اَهْلَكَ بِالصَّلٰوةِ وَاصْطَبِرْ عَلَيْهَاۜ 「あなたの家族に礼拝を命じ、あなた自身もよく耐えなさい。……」3 ムスリムはまた、思いやりや慈悲、やさしい言葉や笑顔を通して家族の中に礼拝への愛を育む義務があります。この点について、預言者(saw)は「あなたがたの子どもたちが7歳になったら、礼拝をさせなさい」4 と語りました。最愛の娘ファーティマ(ra)の扉に近づき、「家族たちよ、礼拝をしましょう」5と呼びかけ、家族を礼拝に招いたのです。

親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
礼拝によって心を回復させましょう。礼拝によって罪の重荷から解放されましょう。この世の束の間の喧騒の中でも、決して礼拝を見落とすことのないようにしましょう。

本日の金曜礼拝のホトバを、預言者からの吉報をもって終わります。「誰であれ、1日に5回の礼拝を行い続けることがアッラーの命令であることを知り、礼拝のルクウ、サジダ、ウドゥ、時刻を固く守る者は天国に行くだろう。」6

[1] ‘Ankabut, 29/45.
[2] Nasa’i, Muharaba, 2.
[3] Ta-Ha, 20/132.
[4] Abu Dawud, Salah, 26.
[5] Tirmidhi, Tafsir al-Qur’an, 33.
[6] Ibn Hanbal, IV, 266.


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とうきょう ジャーミイ イード の ホトバ 「れいはい:わたしたち の め の ひかり」(PDF)