東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「いそいでおいで、きみたちがいるからモスクは美しい」

尊敬すべきムスリムの皆様!
私たちの全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は、次のように告げておられます。 「あなたがたの財も子どもも、あなたがたに対するひとつの誘惑であると知りなさい。また大いなる報奨は、アッラーの御許にあることも」[i]
また、アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、ハディースを通して次のように語っています。「父から子への贈り物として、礼儀作法よりすぐれたものはない」[ii]

親愛なる信仰者の皆様!
私たちの子どもたちは、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)が私たちに託したもっとも価値のある贈り物のひとつです。私たちの目の光であり、心の平安であり、家族の喜びであり、そして未来を保証するものです。やがてこの世を去る私たちが、人間として大空の下に残してゆけるもっとも価値があり意味のある遺産です。

親愛なるムスリムの皆様!
あるハディースで私たちの預言者(彼の上に祝福と平安あれ)はوَإِنَّلِوَلَدِكَ عَلَيْكَ حَقًّا 「あなたの子どもは、あなたに対する権利を持っている」[iii] と語っています。確かに、親が子に対する権利を持っているのと同じように、子にも親に対する権利があります。私たちには、食べるもの、飲むもの、安全な場所という子どもの基本的な必要を満たしてやる責任があります。加えて、純粋で清らかな状態でこの世にやってきた子どもたちを、アッラーへの奉仕と崇拝への愛をもって良い人間、良いムスリムとして育てることも私たちの責任です。

親愛なる信仰者の皆様!
全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は私たちに、
يَٓا اَيُّهَا الَّذ۪ينَ اٰمَنُوا قُٓوا اَنْفُسَكُمْ وَاَهْل۪يكُمْ نَاراً 「信じる者たちよ。あなたがたは自分自身と身内の者たちを、人間と石とを燃料とする業火から守りなさい[iv] と警告しておられます。
ですから、思いやりをもって私たちの子どもの手を取りましょう。クルアーンの祝福された空気を感じ取れるようにしてあげましょう。クルアーンの光が、優しい雨のしずくのように子どもたちの心に降り注ぎますように。礼拝とクルアーンの朗読を欠かさず、内側でもあり外側でもあるアッラーの名を絶えず唱え、すぐれた道徳を身につけ、愛情ゆたかな心を持ち、感謝のきもちで私たちを思い出してくれるような子どもを育てるということは、現世においては私たちに平安をもたらし、来世においては糧をもたらしてくれるだろうことを忘れないようにしましょう。

[i] Anfal, 8/28.
[ii] Tirmidhi, Birr, 33.
[iii] Muslim, Siyam, 183.
[iv] Tahrim, 66/6.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「いそいでおいで、きみたちがいるからモスクは美しい」.(PDF)

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