東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「両親:楽園の扉」

東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「両親:楽園の扉」

親愛なる信仰者の皆様!
両親とは、私たちが思いやりをもって接するのにもっともふさわしい相手です。私たちがこの世にいるのも、両親あってこそのことです。時には目に涙を浮かべ、また時には唇に祈りをのせ、細心の注意を払い、惜しみなく労力を注いでくれたおかげで、今の私たちがあります。

親愛なるムスリムの皆様!
両親に良くすることは、私たちの崇高な宗教が定めていることでもあります。イスラームは、両親の権利を守り、その幸福を保証するよう勧めています。特に、彼らが年老いてからはそばにいるよう、愛とやさしさをもって彼らの必要を満たしてやることが、親孝行の義務であると伝えられています。無視したり、傷つけたりすることは禁じられています。この点に関して、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、ホトバの始めに暗唱した章句の中で次のように告げておられます。「あなたの主はあなたがたに、この御方の他は何ものにも仕えないよう、また両親には良くするよう定めている。そのどちらかが、あるいはどちらもがあなたのところで老いるに至ったなら、そのどちらにも荒々しい言葉を吐いて[、苛立ちをぶつけて]はならない。彼らに言い返したりせず、ていねいな言葉をかけるようにしなさい。そして彼らに、慈悲からくる慎ましさの翼を垂れなさい。そして言いなさい。『主よ。幼かった私を彼らが育て上げてくれたように、二人に慈悲がありますように』。」1

親愛なるムスリムの皆様!
両親の権利を守りましょう。彼らの心をつかむ努力をしましょう。彼らが、私たちのために祈ってくれるという祝福にふさわしくなりましょう。両親の喜びを得ることは、現世における最大の幸福であり、来世における救済の機会であるととらえましょう。両親に対する親切、思いやり、優しい声掛け、笑顔、尊敬、それに寛容を惜しむことのないようにしましょう。亡くなった両親のために、常に祈りとアル=ファーティハを唱えましょう。行いの記録が常に善行で埋まるような、良い子どもたちの一人であれるよう努力しましょう。
本日のホトバを、私たちの預言者の次のハディースをもって終わります。「父とは楽園への真ん中の扉(すなわち、もっともすぐれた扉)である。それを活かすも活かさぬもあなたがた次第である」。2

[1] Isra, 17/23-24.
[2] Tirmidhi, Birr, 3.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「両親:楽園の扉」
とうきょう ジャーミイ きんようれいはい の ホトバ(ひらがな と カタカナ PDF)