東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「もっとも偉大な奇跡:高貴なるクルアーン」

「もっとも偉大な奇跡:高貴なるクルアーン」

親愛なる信仰者の皆様!
高貴なるクルアーンは、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)から全人類に下された、最後の神的メッセージです。啓示された瞬間から審判の日にいたるまで、それはあらゆる分野のすべての人のための聖なるテキストであり、宗教、法、そして倫理の領域における神の導きです。それは私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)の、しもべたちに対する深い愛情と慈悲のもっとも大いなるあらわれです。慈悲として世界に遣わされた、愛すべき預言者ﷺのもっとも大いなる奇跡です。クルアーンの定めたことは審判の日まで有効です。その文字は一文字も変わっておらず、これからも変わることはありません。それはクルアーンが神と人の法を通して主の保護の下にあり、またその約束は常に真実であるからです。「本当に、戒めを下すのはわれらであり、それを守護するのもわれらである。」1

親愛なるムスリムの皆様!
昨今のクルアーンとイスラームに対する悪質な攻撃は、ムスリムだけではなく、人道と社会平和という共通の価値観をも標的にしています。人間の尊厳を傷つけ、神聖な価値観を攻撃し、権利と法を無視することは、自由という隠れ蓑をもって正当化することはできません。表現の自由とは、信仰や信徒に対する侮辱を正当化するためにあるのではありません。自由によって、他人の権利の侵害を許可されている者など誰もいません。むしろ自由とは、すべての人の信念と意見を尊重すること、どのような違いがあろうと他人の権利と法とを尊重することを求めるものです。したがって私たちの信仰と神聖な価値観に対するこうした悪質な攻撃に立ち向かうことは、ムスリムだけではなく、すべての人類にとっての義務でもあるはずです。

親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
イスラームと、その偉大な価値に対する攻撃への最善の対応とは、もっともふさわしい方法でイスラームを学び、体現していくことです。そのためにはクルアーンを朗読し、理解し、それに従って生活し、活かし続けるためにより多くの努力を払わねばなりません。生命をもたらすその原則、権利や正義に関する理解、愛と平和のメッセージを、賢明な言葉と美しい礼儀作法をもって人々に伝えるためには、私たちはもっと努力をすべきなのです。本日の金曜礼拝のホトバを、全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)の次の御言葉をもって終わります。

「彼らは自分たちの口先で、アッラーの光を消そうとする。しかしアッラーはその光をまっとうする、たとえ[真理を]拒む者が嫌おうとも。」2

[1] Hijr, 15/9.
[2] Saf, 61/8.


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とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがなとカタカナ)(PDF)