東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ 2023年4月14日 イフサーンの感覚:崇拝の頂点

親愛なるムスリムの皆様!

私たちの全能の主は、次のように告げておられます。 「……アッラーに自分自身をあずけている行いの善良な者には、主の御許に報酬があるだろう。彼らには恐れもなく、嘆きもないだろう。[i]

また、ハディースの中で私たちの預言者ﷺはこう語っています。 「本当に、アッラーはすべてのものに善を命じた。」[ii]

親愛なる信仰者の皆様!

信仰者の徳のひとつに、イフサーンの意識があります。イフサーンの本質とは、完全な信仰を持つことです。全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)が無から宇宙を創造し、統治すること、またそのしもべに寛大であることを、心の底から信じることです。誰よりも、何よりも主(スブハーナ ワ タアーラー)を愛することです。クルアーンを導きとして、愛すべき預言者ムハンマド・ムスタファﷺを模範として、命を与えるイスラームの原則を規範として、誠実に受け入れることです。イフサーンとは、タウヒードをもって自らの内面を築き上げ、アッラーを想い起こして魂の静けさを求めることです。

親愛なる信仰者の皆様!

私たちの預言者はこう語っています。 「イフサーンとは、あたかもアッラーを見るかのようにアッラーに仕えることである。この献身の境地に至れなくとも、アッラーがあなたを見ているということを意識しなさい。」[iii] ハディースにも表されているとおり、イフサーンとは、ただアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)のみのしもべとなって、いつでもアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)を見ているかのように生きることです。

イフサーンの感覚をもって生きる信仰者は、その礼拝を自分にとってのミウラージュとします。ザカートを通して自分の収入を精神的なにごりから浄め、財産に祝福をもたらし、同胞愛を強めます。斎戒によって悪から身を守り、体と魂をいやします。

イフサーンを知る信仰者は親切です。誰のことも傷つけません。信頼に値する人であり、信用を裏切ったり、他人や公共の権利を侵害したりしません。篤信の人であり、嘘や中傷、陰口やうわさ話、憎しみや妬みとも縁がありません。

親愛なる信仰者の皆様!

そして主からの赦しと、諸天と大地ほど広い楽園へ急ぎなさい。それは畏れる者のために用意されたもの[iv] との命令に従い、ラマダンの慈悲と祝福の空気から恩恵を得るようにしましょう。主(スブハーナ ワ タアーラー)が授けてくださった祝福を、必要としている兄弟、姉妹と分かち合い続けましょう。主(スブハーナ ワ タアーラー)の赦しを喜ぶために、慈悲の道を歩みましょう。世界を美しくし、しもべとしての頂点であるイフサーンの意識を通して、来世を栄えあるものとしましょう。

[i] Baqarah, 2/112.

[ii] Tirmidhi, Diyat, 14.

[iii] Bukhari, Tafsir, (Luqman) 2.

[iv] Al-i ‘Imran, 3/133.

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