東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「真理に立ち、虚偽に立ち向かうこと」

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「真理に立ち、虚偽に立ち向かうこと」

兄弟、姉妹の皆様にとり祝福された金曜日でありますように!
私たちの預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、ヒジュラを余儀なくされて十年ののち、ご自分の軍勢と共にマッカに凱旋なさいました。アッラーのみ使いは、この祝福された町に生まれ育ち、この町を慕っておられました。彼は憧れのまなざしでこの町を一望し、それから情熱と興奮をもってアッラーの館へ向かうと、「言いなさい。『真理は到来し、虚偽は消え去った。本当に虚偽とは、常に消え去るべきもの』」との章句を朗読しました。

親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
真理とは、タウヒードの信仰にあります。それはアッラーを信じ、従い、アッラーだけのしもべであることです。虚偽とは、アッラーの存在とその唯一性を否定し、主に何ものかを並べて配することです。それは、主以外に仕えることです。欲望と欲求のしもべになることであり、主の無数の祝福に目を閉ざし、耳を塞ぐことです。

兄弟、姉妹の皆様!
真理の道にとどまる者は、抑圧され、虐げられた人々の希望となります。虚偽と結託する者は、往にして弾圧と抑圧者の代弁者になります。自らの心を真理に据えた者は、高い価値のために戦います。虚偽を担う者は、自分の利益や自己愛を何よりも優先させるのです。真理を愛する者が、地上を生きるにふさわしい場所にしようと建設的に働く間も、虚偽のしもべとなった者は扇動や悪意、嘘いつわり、中傷、害毒を求めています。真理によって立つ者が、地上に平和と安定、正義をもたらそうと努力する間も、虚偽に従う者は血と涙を流させ、町という町を破壊し、人々の意識や心を傷つけているのです。ですから、

兄弟、姉妹の皆様!
どのような状況にあっても真理の側に立ち、虚偽に立ち向かい、真理の声を上げ続けましょう。あきらめることなく、お互いに真理と忍耐を勧め合いましょう。真理に仕え続けるかぎり、アッラーのご加護と慈悲が私たちと共にあるということを、忘れずにいましょう。私たちが真理を選び掲げ続ける限り、虚偽には私たちを傷つけることは決してできません。

本日のホトバを、預言者のハディースをもって終わります。
「アッラーよ。すべての賞賛はあなたのためにあります。あなたは天地と、そこにあるものすべての主。あなたは真実であり、あなたの約束は真実であり、あなたの御言葉は真実であり、あなたと会うことは真実であり、楽園は真実であり、地獄(の業火)は真実であり、預言者たちはみな真実であり、終末の時は真実です。
アッラーよ。過去と未来における私の罪を、またひそかにも、あらわにも犯した私の罪を赦してください。私はあなたに仕えます。あなたの他に神はありません」。

[1] Al-Isra,17/81.
[2] Al-Bukhari, Oppressions, 32; Sahih Muslim, Jihad and Expeditions, 87.
[3] Al-Bukhari, Oneness, Uniqueness of Allah (Tawheed), 35.


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とうきょうジャーミイ きんようれいはい の ホトバ(ひらがな と カタカナ)(PDF)