東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「自らの言葉と行動において真実であること」

親愛なる信仰者の皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームは、私たちが正しい道をまっすぐに歩む人生を送れるようにと下されました。全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は私たちに、自らの意図と信仰において、また言葉と行動において、誠実、正直であるよう命じておられます。さらにイスラームは、嘘や、嘘につながるあらゆる種類の行いを決して認めていません。たとえ冗談や遊びのためであったとしても、嘘をつくことは許されないのです。

親愛なる信仰者の皆様!
残念ながら、今日(こんにち)ではソーシャルメディアが、嘘がもっとも多く、早く広まる場として目立つようになっています。しかし実生活においてハラームである嘘は、仮想空間でもハラームです。現実の世界を見失ったり、仮想空間に囚われたりすることなく、ソーシャルメディア上に真実が行き渡るのを確実にすることが、信仰者としての私たちの責任です。自分が受け取ったすべてのニュースの断片を、検証もせずに共有することで虚偽を広めるのに手を貸すことは、故意か否かに関わらず重大な罪となります。この点について預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、「耳にしたことをなんでも言いふらすだけでも、嘘つきであることを証明するには十分である」[i] と語っています。

尊敬すべきムスリムの皆様!
ですから、実社会においても仮想空間においても、友人は誠実な人たちの中から選びましょう。自分の心を、真実の心にしましょう。自らの内なる世界と言葉とが真実かどうか、自らの行動と態度が一貫しているかどうかを確認しましょう。言葉が真実なら、その行動も真実であることを忘れないようにしましょう。行動が真実なら、その心も真実です。心が真実なら、その宗教も真実です。真実の宗教であれば、行きつく先は楽園をおいて他にありません。

本日のホトバを、部屋章第6節の言葉をもって終わります。 「信じる者たちよ。もし背く者があなたがたに[何かしらの]報せをもって来たなら、よく確かめるようにしなさい。さもないとあなたがたは無知のために民を傷つけ、自分たちのしでかしたことを後悔するだろう。」

[i] Abu Dawud, Adab, 80.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「自らの言葉と行動において真実であること」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)