東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ムスリムの証:環境への配慮を忘れないこと」

尊敬すべきムスリムの皆様!
全能のアッラー(スブハーナワタアーラー)は、世界を完璧に創造しました。しもべたちのために、最高の方法で果てしないこの宇宙の中に地球を創造しました。そしてそれをよりよく豊かにしていくよう、アーダム(彼の上に平安あれ)の子孫である私たちに委ねました。アーダムは主から代理者たるよう命じられて天から地上に降りました。主は私たちに、自分たちの権利と責任を意識し、環境を大切にし、世話をし、保護し、守っていくよう命じました。主は他のすべてのものと同じく、天然の資源を用いるにも、浪費や乱獲、また強欲さを慎むよう忠告をなさいました。

親愛なるムスリムの皆様!
過去2世紀にわたり、残念なことに人類は地球の価値を知らずにいました。自然の秩序を乱し、与えられた環境を無責任に乱用してきました。あらゆる種類の植福はまるで尽きることがないというかのように、贅沢に費やし、後先を考えない無駄遣いをしてきました。そして人類は今、途方もない環境問題に直面しています。

親愛なる信仰者の皆様!
正確な均衡をもって宇宙を創造し、自然と、その中にあるものの保護という義務を委ねた私たちの主は、クルアーンを通して次のように告げておられます。「人々がその手で得てきたことのために、陸にも海にも退廃があらわになっている。これはかの御方が、彼らにその行ってきたことの一部を味わわせることで、彼らを[正しい行いに]戻らせようとしてのこと。」[i]

今日、私たちに課されているのは、イスラームが人類にもたらした自然保護の倫理を再び取り入れることです。私たちは地球の所有者ではなく、単なる付き添いに過ぎないことを忘れてはいけません。全能のアッラーが宇宙に定めた繊細な均衡を乱してはなりません。より住みやすい惑星を残すためにも、責任ある行動をとらなくてはなりません。環境に対する意識を高めることは、主が私たちに託したものに十分な注意を払い、将来の世代の権利を守ることにつながるのを忘れないでください。

[i] Rum, 30/41.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ムスリムの証:環境への配慮を忘れないこと」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)