東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「知識は光」

khutba_eyecatch_14.JPG

「知識は光」

尊敬すべき兄弟、姉妹の皆様!
私たちの崇高な宗教は、知識と知恵を大変に重んじています。اِقْرَأْ بِاسْمِ رَبِّكَ الَّذ۪ي خَلَقَۚ , すなわち 「読め、創造者たるあなたの主の御名において」1 という最初の啓示は、啓示に照らしてあらゆる存在と宇宙全体を読み、理解するよう私たちを招いています。知識と、知識ある人の価値は、アッラーの御前においては次の章句の通りです。「[ムハンマドよ、]言いなさい。『知っている者と知らずにいる者が同じだろうか』。」2 クルアーンには、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)が、筆にかけて誓うと告げるところから始まる章句や、それとは別にアラビア語で「筆」を意味する「アル=カラム」という名の章があるなど、知識には高い価値があることが強調されています。

親愛なる信仰者の皆様!
知識は、あらゆる分野において人類を導くかけがえのない宝です。知識のおかげで、人は自分自身を知るのです。知識のおかげで自分の主を知り、知識のおかげでアッラーの御言葉を理解します。知識のおかげで、創造の背後にある目的と知恵を知るのです。知識のおかげで、自らのナフスを鍛錬することもできます。何が正しく、公正で、道徳にかない、価値のあることかを学べるのも、やはり知識のおかげです。知識によってのみ、人はアッラーに奉仕する責任を果たすことができるのです。

尊敬すべきムスリムの皆様!
アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、 「本当に、学者とは預言者の相続人である。預言者が残してゆくものは、ディナールでも、ディルハムでもない。残してゆく唯一の遺産は知識である」3 と語っています。ですから、愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)の遺産を守りましょう。アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の愛を得るために、知識を求め、学んだことに従って行動する者の一人になりましょう。私たちの未来を担う子どもたちを、知識と知恵、道徳心を備えた人に育てる努力も必要です。

本日のフトバを、もっともすぐれた教師である愛すべき預言者(彼の上に祝福と平安あれ)の伝えた吉報をもって終わります。「知識を求めて道を歩む者には、アッラーが楽園への道をたやすくしてくださるだろう」。4

[1] ‘Alaq, 96/1.
[2] Zumar, 39/9.
[3] Tirmidhi, ‘Ilm, 19.
[4] Tirmidhi, ‘Ilm, 19.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「知識は光」(PDF)
とうきょう ジャーミイ きんようれいはい の ホトバ(ひらがな と カタカナ PDF)