東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「知識の道は楽園への道」

「知識の道は楽園への道」

 

 

 

尊敬すべき信仰者の皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームに従うなら、知識を習得することは、男女を問わずすべてのムスリムのファルド(義務)です。知識とは、おもに自分自身、主(swt)、そして自分の置かれた環境を知ることを意味します。それは創造の目的を認識することを意味します。また、存在と宇宙全体を正しく読み解くことも含まれています。

人類の利益になる知識には価値があります。それは社会を正義、真実、善へと導き、私たちを不正、抑圧、あらゆる種類の悪から遠ざけます。心の混乱や世代的な腐敗、社会の破壊を引き起こすような知識であれば、そこに価値はなく有害です。

尊敬すべき信仰者の皆様!
無知はイスラームの最大の敵です。すべての諸悪の根源です。アッラーswtの御前において、また人びとの前においても、無知は人を無価値にします。読み、有益な知識を身につけ、人びとのために知識を活かすことは、人を向上させるのです。全能のアッラーは次のように告げておられます。 「 [ムハンマドよ、]言いなさい。「知っている者と知らずにいる者が同じだろうか」。」1 また、別の章句においては、「アッラーのしもべたちのうち、知識ある者だけがこの御方を畏怖する」2 と、真の知識を持つ者が称讃されています。

尊敬すべきムスリムの皆様!
知識の道は楽園への道です。私たちの預言者ﷺは、 「知識を求めて道を歩む者には、アッラーが楽園への道を容易にして下さる」3 と語っています。私たちが今も昔と同じ意識で知識を受け入れ、科学と技術の可能性を適切に用いるなら、人類に新たな方向性を示すことができるでしょう。ペンと言葉の力を自らの生活に反映させれば、公正さと善良さが再び地上に広まることができるでしょう。知識と知恵を導きとすれば、神と人間の価値が貶められ、軽んじられている現代の世界で、私たちは再び希望となれるでしょう。

本日のホトバを、預言者ムハンマドﷺのハディースをもっておわります。 「教える者、教わる者、耳を傾ける者、知識を支える者のいずれかでありなさい。五人目の者になってはならない、さもなければあなたがたは滅びるだろう」。4

[1] Zumar, 39/9.
[2] Fatir, 35/28.
[3] Tirmidhi, ‘Ilm, 19.
[4] Darimi, Muqaddimah, 26.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「知識の道は楽園への道」(PDF)
とうきょうジャーミイ きんようれいはい の ホトバ(ひらがな と カタカナ)(PDF)