東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「動物への慈悲:宗教上の、また人間としての責任について」

尊敬すべきムスリムの皆様!
宇宙のすべての生きものがそうであるのと同じく、動物もまた全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の存在と威力の証拠としての役割を担っています。そのもっとも小さいものから、大きいものまで、すべての動物にアッラーの御業としての価値があり、またアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)によって人間に委ねられています。私たち人間には、動物を誠実に、慈悲深く、そして思いやりをもって扱う責任があります。

イスラームにおいては、動物に対する抑圧や虐待となるあらゆる行為、また動物は何のために創造されているのか、その理由に相反することを強いる扱いを禁じています。預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、私たちに対し次のように警告しています。「小さな鳥でも、あるいはそれより大きな獣でも、正当な理由なくして殺害する者は、偉大かつ崇高なアッラーに問いただされることになるだろう」。[1]

親愛なるムスリムの皆様!
聖クルアーンにおいては、次のように告げられています。大地に生きるものも、両の翼で飛ぶ鳥も、あなたがたと同じように共同体でないものはない。われらは、[われらの定めた啓典の中にあるものを、何ひとつないがしろにはしない。やがて彼らは、主の御許に集められるだろう。[2] 私たち人間と同じく、動物もまた、確かに地球の住人です。生命に関する基本的な権利も、危害が加えられないよう避難し、保護される権利もあるということを忘れないようにしましょう。愛情、思いやり、熟考の視点から、存在の世界を見てみましょう。何であれ、生きものを傷つけないようにしましょう。宗教的にも、人間的にも、良心の観点からも責任を果たすことにより、私たちの主(スブハーナワタアーラー)のご承認を得られるよう努めましょう。

[1] Nasa’i, Sayd, 34.
[2] An’am, 6/38.


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