東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「アーヒラ(来世)、終わりなき生」

尊敬すべきムスリムの皆様!
現世とは試練の場であり、仮の宿でもあります。それは来世のための耕作地であり、準備の段階にあたります。その一方で来世とは、しもべとしての終わりなき道における終着点です。それは私たちの真の故郷であり、永遠の住まいです。

来世を信じることは、私たちの生活やふるまい、態度を有意義なものにします。創造の理由を理解するのに役立ちます。

来世を信じる人は、自分が天の見守りのもとにあることに気づいています。彼らはいつも十分に落ち着いており、(心の)バランスもとれています。人の言葉には耳を傾け、多くを許し、寛容です。困難に直面しても忍耐強く、たちまち元気を取り戻します。

信仰者は、 塵ひと粒の重みでも、善をなした者はそれを見る、 塵ひと粒の重みでも、悪をなした者はそれを見る[1]ことを知っているのです。

親愛なるムスリムの皆様!
預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、あるハディースで次のように語っています。「現世を例えるなら、本当に、私もまた木陰を探しては、その場を立ち去ってゆく旅人のようなもの」。[2] そうです、私たちは皆、来世へと向かう途中の旅人なのです。客人として迎えられたこの現世から、立ち去ることになります。大いなる日が到来するとき、私たちはこの世における行いの結果に向き合うことになるでしょう。自らの行いの記録を手渡され、正義の秤が置かれ、清算がなされることになります。良い行いはすべて相応に報われますが、犯した罪もまたすべて罰せられることになります。

私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)の次の御言葉をもって、本日のホトバを終わります。信じる者たちよ。あなたがたはアッラーを畏れなさい。明日のためにあらかじめ何をしたか、それぞれ考えなさい。そしてアッラーを畏れなさい。アッラーは、あなたがたの行いを熟知している。[3]

[1] Zalzalah, 99/7, 8.
[2] Tirmidhi, Zuhd, 44.
[3] Hashr, 59/18.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「アーヒラ(来世)、終わりなき生」.(PDF)
とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ .PDF)