東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「利子の社会的弊害について」

東京ジャーミイ

尊敬すべき信仰者の皆様!
利子とは、誰かに貸していた金銭を、一定の期間が過ぎた後になって、最初の金額よりも多くを返させるという意味であります。これは法に反することであり、貸した側に対して借りる側が強制的にはらわされ、二度と戻ってくることもなければ、何の利益にもならないものです。また一方にとっては、それは律儀に働くこともなく、労せずして利益を得るということを意味しています。困っている人がいるときに、その困りごとを自分の利得にしようとするということを意味しています。

親愛なるムスリムの皆様!
イスラムの教えは、あらゆる種類の利子をまごうことなきハラーム(非合法)であると断じています。利子を扱うということは、大きな罪の一つとみなされます。全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、次のアーヤ(節)を通して信仰者たちに警告しておられます。「信じる人々よ。あなたがたは何倍にも、そのまた何倍にもふくれあがる利子をむさぼってはならない。アッラーを畏れなさい。そうすれば、あなたがたは栄えるだろう」。1

親愛なるムスリムの皆様!
利子を扱う人たちは、自分は安楽に、また簡単に利益を上げることができていると思っています。しかし実際には、彼らは失っているものと考えられています。この点について、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は、聖クルアーンを通して次のように告げておられます。「アッラーは利子をくじき、慈善にみのりをもたらす。アッラーは感謝を忘れた罪人を愛さない」。2 ザカート(喜捨)を支払い、サダカ(慈善)を与える者たちの財産は、バラカ(祝福)を得て増えてゆきます。彼らの心は平安で満たされ、また彼らの行いを記した書物も報奨で満たされています。その反対に、利子はただ罪の他には何ひとつ良いことを増やしてはくれません。利子はその張本人を精神的にも物質的にも破産に追いやってしまいます。利子がやがてはその人に損失をもたらすことについて、アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は次のように言い表しています。「利子によて自分の富を増やした者は、自分の富から益を得ることはできないだろう」。3

親愛なるムスリムの皆様!
このように、私たちの宗教があらゆる警告を発しているにもかかわらず、利子を放棄しようとしない人たちが抱える不満について、聖クルアーンには次のように記されています。「利子をむさぼる者が[彼らの墓の中から]復活するときの姿は、まるで悪魔にとりつかれ、散々に打ちのめされた者が起き上がるかのよう。それは彼らが、「取引とは、利子を得ることと同然だ」などと言っているためである。……」。4 ですから、歴史を通して経済的な営みにおける搾取と抑圧の最大の手段であり続けてきた利子という災厄を遠ざけるようにしましょう。利子によって財産を得ても、そこから利益を得ることはできないのだということを理解しましょう。つかの間の現世においては、より多くの金銭を稼ごうとするのではなく、ハラール(合法)な方法で金銭を稼ぎ、またハラール(合法)な方法で費やすようにしましょう。私たちがどのようにして稼いできたのか、またどのようにしてその財産を使ってきたのか、裁きの日に、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の御前で申し開きをせずに済ませることはできないのだと、常に忘れずにいましょう。本日のホトバを、至高至大のアッラーからの警告をもって終わります。「信じる人々よ。あなたがたはアッラーを畏れなさい。残った利子を放棄しなさい、もしあなたがたが信仰者なら。もしそうしないなら、アッラーとその使徒から戦いの宣告があるものと知りなさい。しかし、もしあなたがたが悔い改めるなら、[利子を除いた]あなたがたの原資は手元に残さるだろう。[そうすれば、]あなたがたが過ちを犯すことも、また過ちをこうむることもないだろう」。5


[1] Al ‘Imran, 3/130.
[2] Baqarah, 2/276.
[3] Ibn Majah, Trade, 58.
[4] Baqarah, 2/275.
[5] Baqarah, 2/278-279.

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