東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「決意と勤勉さをそなえた信仰者になること」

Friday Khutba

「決意と勤勉さをそなえた信仰者になること」

 

 

 

尊敬すべきムスリムの皆様!
現代のムスリムが直面している困難の主な原因は、自分たちが信じている目的のための十分な決意と努力とを示すことができていないことです。また、自分たちの目的のために、倫理的で誠実な、原則に基づいた規律ある職業習慣を重要視しようとしないからでもあります。愛すべき私たちの預言者(saw)は、「本当に全能のアッラーは、あなたがたが善を行うとき、それを完璧に行うことを愛したもう」1 と語っています。

親愛なるムスリムの皆様!
愛すべき私たちの預言者(saw)のウンマとして、イスラームの目的のため、決意と勤勉さを備えた信仰者となることが私たちに課された義務です。ここでの決意とは、生を与えるイスラームの教えを守るという決意のことです。それは誠実な意図による善と美の追求です。高い意識を持ち、どのような困難に見舞われようと、希望を持ち続けようという意志でもあります。一方で勤勉とは、自分が決意したことの実現を追求することです。あらゆる物質的・精神的な手段を講じた上で、忍耐強く目標に向かって歩むことです。常に善と寛容さを広めるために努力し、悪人が悪をはたらこうとも、善を保ち、善をもって勝利することです。抑圧者による抑圧があろうと、正しさと真実から逸れないようにすることです。この道においては、決して落胆することも、弱気を見せることもあってはなりません。

親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
知識と知恵、科学といった観点から、いっそうの努力をはらいましょう。世界をより良い場所にし、安全な未来を築くための責任を果たしましょう。何ごとにも熱心に取り組み、もっとも健全で、もっとも正しく、もっとも美しいことを行うよう努めましょう。私たちの主(swt)は、決意と勤勉さをもって働くしもべの努力を、決して無為にはなさらないということを忘れないようにしましょう。

本日のホトバを、洞窟の章30節をもって終わります。「本当に、信じて正しい行いをする者には、われらは、その善良な行いの報酬を決して無為にしない。」2

[1] Bayhaqi, Shu‘ab al-Iman, 4/334.
[2] Kahf, 18/30


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とうきょうジャーミイ きんようれいはい の ホトバ(ひらがな と カタカナ)(PDF)