東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「預言者ムハンマドと誠実な社会について」

尊敬すべきムスリムの皆様!
ホトバの始まりに紹介したアーヤを通して、全能のアッラー(スブハーナワ タ アーラー)は次のように告げておられます。預言者よ。われらはあなたを証言者として、良い報せを伝える者として、またひとりの警告者として遣わした。また、その思し召しによりアッラーへ呼び招く者として、光を照らす燈として」。[1]

また、ハディースの中で、私たちの愛する預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、ご自分のことを次のように語っています。「私はムハンマドであリ、アフマドであり、ムカッフィー(最後の預言者)であり、ハーシル(その眼前で死者が復活するだろう最後の預言者)であり、悔い改めの預言者であり、慈悲の預言者である」。[2]

親愛なるムスリムの皆様!
平和や幸福といったことがその社会の価値や取柄をあらわすように、誠実さは個人の価値や取柄を意味します。誠実さにおけるもっともすぐれた模範は、言うまでもなく預言者ムハンマドが、すべての人々のために体現しています。

彼はアッラー(スブハーナワタアーラー)の使徒であり、彼を通して私たちはクルアーンとスンナを学びます。彼は私たちの人生の導きであり、彼を通して私たちは忠誠心、やさしさ、友情、愛情を学びます。彼はすべての人々のために、慈悲に満ちた公正さと、知恵に満ちた道徳とをもたらしました。楽園へと至るためのふるまいとは何かを示し、私たちの心をつなぎ、私たちを取り巻く世界を意味あるものとし、人生を祝福されるものとしてくれました。

親愛なるムスリムの皆様!
価値観が退化し、不実にあふれた現代においては、預言者(彼の上に祝福と平安あれ)の助言をすべての人々に伝えることこそ、私たちのとるべき道です。そのために、まず私たちが預言者(彼の上に祝福と平安あれ)をより深く理解するよう努力しましょう。私たちの行く先を照らすアッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)、クルアーン、スンナをしっかりと受け止めましょう。彼の美徳により、ナフスを浄めましょう。そうすることによってのみ、アスル・アッ=サーダ(至福の時代)をよみがえらせることができます。そうして初めて、インシャアッラー、私たちのいる現世にも、また来世の楽園にも平安が訪れることでしょう。

[1] Ahzab, 33/45, 46.
[2] Muslim, Fadha’il, 126.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「預言者ムハンマドと誠実な社会について」.(PDF)

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