東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ラマダンと誠実さについて」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句の中で、全能の主(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。 「『私たちの主はアッラーです』と言い、そののちは[主へと至る道に]まっすぐに立つ者たち。彼らには天使たちが下る。『恐れることはない。嘆くことはない。あなたがたに約束されている楽園の良い報せを受け取りなさい』。[i]

アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、ハディースを通して次のように語っています。「真実は篤信に通じ、篤信は楽園に通じる。真実を語り、真実のはたらきをし続けたなら、その人はアッラーの御許において真実な人として記録されるだろう。」[ii]

親愛なる信仰者の皆様!
私たちの崇高な宗教であるイスラームは、私たちが自分の言葉と行動に正直であるよう命じています。嘘をつくことは禁じられています。それは私たちの本来の姿に反しており、真の道に立つことの妨げになるからです。正しさこそイスラームの本質であり、道徳的で高潔な社会のもっとも重要な特徴です。

正しさには、アッラー(スブハーナ ワタアーラー)に対する心からの信仰と、その使徒(彼の上に祝福と平安あれ)に対する心からの献身が伴います。それは崇拝によって体を、篤信によって心を鍛錬することを意味します。それは常に正しさと真実の側に立つことを意味します。そのためには、自分の言葉に誠実であること、約束を守ること、委ねられている信託を大切にすることが必要です。嘘をついたり、悪口や中傷を言ったり、侮辱的な言葉を使ったりするのを避けることが必要です。

親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
アッラーの使徒(彼の上に祝福と平安あれ)は、私たちに対し次のように警告しています。「でまかせの言葉やよこしまな行いをやめない者のために、アッラーが食べ物や飲み物を残してやるいわれはない」。[iii]

ですから、ラマダン月を、誠実さをもって自らを鍛錬する機会としてとらえましょう。生活の中に、誠実さが確実に行き渡るようにしましょう。誠実さを失えば、たちまち善も失われることを忘れないようにしましょう。現世の利益を得ようという目的でなされた嘘や不正は、間違いなく悪へとつながっています。すべての物事、すべての言葉において堅実であること、誠実であることは善につながっています。そして善こそは楽園につながっているのです。

[i] Fussilat, 41/30.
[ii] Bukhari, Adab, 69.
[iii] Bukhari, Sawm, 8.


東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ラマダンと誠実さについて」.(PDF)

とうきょうジャーミイ きんようれいはいのホトバ (ひらがな と カタカナ PDF)