東京ジャーミイ 金曜礼拝のホトバ「ザカートとインファーク: イスラームにおける同胞愛の架け橋」

尊敬すべきムスリムの皆様!
朗読した章句の中で、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)は次のように告げておられます。 「われの慈悲は、ありとあらゆるものにあまねく及ぶ。それゆえわれは、行い正しく、喜捨をする者、またわれらのしるしを信じる者のためにこれを定めよう」[i] また、私たちの預言者(彼の上に祝福と平安あれ)は、ハディースを通して次のように語っています。「アッラーは、ただあなたがたの残りの財産を浄めるために、ザカートを義務にされた。[ii]

親愛なるムスリムの皆様!
私たちの主(スブハーナ ワ タアーラー)が、私たちに与えてくださる益には、それぞれにふさわしい感謝の示し方があります。富という祝福に対しては、ザカートとサダカを差し出し、アッラー(スブハーナ ワ タアーラー)の道のために用いることが感謝の表し方です。

ザカートとインファークは、全能のアッラー(スブハーナ ワ タアーラー)が私たちに、富や財産といった形で与えてくださったものを、必要としている人々と分かち合う習慣のことです。それは身寄りのない人や親のない子どもを守り、世話をし、富める者と貧しい者の心にかけ橋を築くことを意味します。必要としている人々には、私たちの財産に対する権利があります。この財産を浄め、その中にある祝福を呼び覚まします。

親愛なる信仰者の皆様!
アッラーの書を朗読し、アッラーの使徒のスンナに従う者は、富めるときも貧しいときも、隠れたところでも公けにも、夜となく昼となく、アッラーの道のために自分の財産を費やしています。[iii] ハラールな方法で生計をたて、アッラーがもたらすものを除いては、自分のザカートに対する見返りを一切のぞみません。

親愛なるムスリムの皆様!
現世と来世における危機に対し、「アッラーの道のために費やしなさい。ただし自らの手で自分自身を滅ぼすことのないように」[iv] とのご命令に従い、慈善や寄付によって身を守りましょう。ザカート、フィトラ、サダカ、インファークを通して、親のない子どもたちの笑顔を取り戻しましょう。誰かの傷をいやすことでもたらされる平安を味わえるようになりましょう。

[i] A’raf, 7/156.
[ii] Abu Dawud, Zakat, 32.
[iii] Baqarah, 2/274; Al-i ʿImran, 3/134.
[iv] Baqarah, 2/195.


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