FBライブでもご参加いただけます|2022年2月の特別公開文化講座「イスラームにおける悲しみとの向き合い方」

 「イスラームにおける悲しみとの向き合い方」

どうしようもない悲しみや不安に襲われた時、イスラーム教徒(以下、ムスリム)はクルアーンを開く。彼らは、宇宙を包括しつつ頸動脈よりも近くに寄り添う何よりも慈悲深い存在からの言葉は生きていて、絶望的に見える状況をも優しく照らし得ると信じているからである。しかし、いくらクルアーンが万人にとってのオープンソースであるとしても、そのテクストの意味を感得できるか否かは別の問題である。当然ながら、クルアーンをどの程度理解し、自分の状況に落とし込んでそこから実践的な教訓や指針を見出せるかは、個々人の素質や知識、置かれている状況によって、大きく異なる。クルアーンを開けばすなわち心を癒せるムスリムもいれば、その中にあるはずの希望の光を信じながらも、自力でそれを見つけ出すことができないムスリムもいる。そして後者の場合、クルアーンと自らの日常生活とを繋ぐ媒体が必要とされる。……

……19世紀以降、アラブ世界のイスラームを説く主体と方法は急速に多様化し、それは2021年現在まで、混沌とも呼び得る様相である。そのような中で民衆は日常生活において、イスラームに何を求め、イスラームをどのように理解し、イスラームをどのように生きているのか。……
『ラー・タフザン』に見る伝統と革新が調和するクルアーン理解:現代人のフズン(悲しみ)を巡るイスラーム的テクストの分析(PDF)

講師:兼定 愛氏(慶應義塾大学総合政策学部講師(非常勤))
日時:2月26日(土) 13:00 ~ 14:30
場所:新館地下1F エルトゥールル講堂
言語:日本語

直接のご参加が難しい方のために、東京ジャーミイ Facebookページ上でのライブ配信も予定しています。併せてどうぞご参加ください。

 ご参加の際にはご自身の体調を優先し、ご無理のないようお出かけください。外出時の検温やマスクのご持参などを徹底していただき、誰もが互いに安心して健やかに過ごせるよう、引き続き感染症の予防にご協力くださいますようお願いいたします。